こけし山田のゆるゆるブログ

横浜在住おばちゃんの旅行の記録などなど 

ハルビンへの個人旅行 サクッとガイド(空港から市街地,交通,物価)

引くほど大規模な氷祭りに、崩壊寸前の中華バロック建築に、ロシアみあふれる近代建築群…… 

と、なにげに見どころあるあるな黒竜江省ハルビン

漢字で書くと哈爾濱!

f:id:kokeshiyamada:20190409213315j:plain

老道外の中華バロック建築

東京からだとLCC春秋航空が就航しており、セール時を狙えばかなりお安く行けちゃいます。

 

今回は、そんなハルビンの基本ガイドをお届けします。

下記の方に読んでいただけると嬉しいです。 

そもそも中国に行ったことないよ、という方はこちらも合わせてご覧ください。

www.kokeshiyamada.com

 

【目次】

 

ハルビンに行く前の準備(航空券、宿の手配)

航空券の手配(東京発なら春秋航空一択!)

わたしが海外航空券を買う際にふだん使っているのは「スカイスキャナー」です。

これでハルビン行きの航空券をチェック。

おそらく、東京発だと最安値は春秋航空だと思います。

セール時に買えば、往復コミコミ2万円ぐらいだったりしますので、セール情報をマメにチェックしときましょう。

【情報源】

春秋航空@springjapan0801 ‏)、航空券情報(@traicycom)のアカウントなど 

 

【広告】 ↓ ここからスカイスキャナーで航空券を検索できます ↓

 

 

宿の手配(エリアはどこにするのか?)

一般的には、人気の観光エリア「中央大街」の近くか、ハルビン駅の近くにしておくのがもっとも無難かと思います。

 

しかし!わたくしのイチオシは、古い建物が集まる老道外エリアにあるリノベーション宿「Harbin H umble House」です。

このツイートは宿泊前のものですが、実際に泊まってみたら期待以上でした。

できて数年でまだ新しいし、内装もセンスいいし、スタッフの方々も感じよかったです。(2017年3月時点)

www.booking.com

 

香港SIMの手配

中国旅行の必需品といえば……

そう。壁越えが簡単にできるチャイナユニコムのSIMカード、通称「香港SIM」ですね。

SIMフリースマホをお使いの方は、中国に到着してすぐ機内でこれを差し込んでアクティベートすれば、中国でもツイッターやライン、Googleが使えます。

(もちろんほかの方法もありますが、わたしはいつも中国旅はこれ)

 

中国旅行に便利なアプリのインストール

ハルビンに限りませんが、蛇の道は蛇。中国の道は中国の地図アプリ。

ってことで、事前に「高徳地図」「百度地図」のアプリをインストールしておけば、現地でバスに乗るときなどにめっちゃ便利です。

 

ただし、地図が実際の位置とズレていたりもするので注意! 

わたしは地図アプリを信じすぎて、極寒のハルビンを無駄に歩きまわるハメになりました。

【高徳地図の使い方】こちらのサイトが参考になります。

進化する中国地図「高徳地図アプリ」とは?「タクシー」「バス」「シェア自転車」移動手段のプラットフォーム化へ! | GloTech Trends

 

 

ハルビンについてからの交通事情

(※下記の交通事情の内容は、前に書いた氷祭り記事と同じものです) 

 

ハルビン空港 国内線ターミナルからバスで市街地へ

ハルビン空港は、国際線と国内線のターミナルが離れています。

日本から移動した方が着くのは国際線ターミナルですね。

ちょっとビックリするぐらい、ちんまりした建物です。

建物の外には、こんなバス停がありますので、国内線ターミナルへの無料シャトルバスに乗ります。10 分くらいで国内線ターミナルに到着します。

f:id:kokeshiyamada:20190117202238j:plain

 

国内線ターミナルからは、市街地へのバスが出ております。

チケットは空港内の ↓ このカウンターで買います。

f:id:kokeshiyamada:20190117202313j:plain

いくつかの路線があり、自分が泊まる宿の近くに停まるバスがあれば、その路線をチョイスしてください。例:中央大街の近くの宿なら3号線

 

たいがいの人はハルビン駅行きの快速でいいでしょう。

20元(320円)です。約1時間ほどでハルビン駅前に到着します。

ハルビン駅から、バスなりタクシーなりでお宿を目指しましょう。

 

もちろんブルジョアな方は、国際線ターミナルの前から直にタクシーに乗ってもいいんですよ。(ただし自分が乗ってないので料金の目安はわからないです)

 

 

人民元の調達は、国際線の出発ロビー or 国内線ターミナルで 

日本からハルビンに到着する国際線ターミナルは、驚くほど小さいです。

「これが省都の空港とか、ウソやろ…!」となります。

 

国際線の到着ロビーでは両替できずATMもないのですが、なんとこの記事によると、国際線の出発ロビーに移動すれば両替できるみたいです。

c-study.net

また、ほかの方の記事によると、国内線ターミナルで両替&ATMが使えるとのこと。

※わたしは日本で人民元を用意していったので、両替&ATMについては、人様の記事を参考にさせていただきました。 

 

 

市街地の移動方法(バス、地下鉄、タクシー)

市街地の移動はバスが便利

1元または2元で乗れる路線バスを使いこなせば、かなり便利に動けます。

その際に大活躍するのが、上に挙げた中国の地図アプリ「高徳地図」です。

行きたい場所を入力すれば、最寄りのバス停を教えてくれる上、到着までのバス停がぜんぶ表示されるので、それをチェックしていれば降り損なうこともありません。

アプリに表示されているバス停の名前を、バスの電光掲示板や停車したバス停の看板と照らし合わせてマメにチェックしましょう。

 

地下鉄は路線がまだ不十分

ハルビンは、今のところ地下鉄が2路線しかなく(2019年3月現在)、それだけでは街を自在に移動できません。そもそも「ハルビン駅」「中央大街」といった観光客にとって重要な場所に地下鉄の駅がないという状況です。

地下鉄の料金は2元、または3元です。

なお、中国では地下鉄の入り口で荷物検査があるので、頭に入れておきましょう。

 

絶賛工事中の哈爾濱地下鉄の公式サイトはこちら。

哈尔滨地铁网

 

初乗り8元のタクシーも便利 

タクシーは初乗り8元(約128円)で、メーター制です。

私が乗った限りでは、ぼったくりにあったことはありません。

ただし、ハルビンのタクシーは相乗りのケースが多いので、自分が乗車していても次のお客を捕まえるためにタクシーが止まったりしますので、ビックリしないでください。

逆に自分がタクシーを捕まえる場合、先客がいても方向が同じなら乗せてくれたりしますので便利です。

その場合、料金は適当に決まる感じですが、市街地内を移動した場合、私は20元で済みました。

 

現地の物価のめやす(朝ごはん、昼ごはん、カフェ)

中国のほかのエリアと同じく、「必需品は鬼安、贅沢品はめちゃ高」。

例えば、屋台や食堂で庶民的なご飯を食べるなら数元〜十数元で済みますが、観光エリアの中央大街でカフェに入ればかなりのお値段となってしまいます。

 

【朝ごはんの例(ふたつ)】

 

【餃子レストランの例】※ハルビン駅の近く

 

【フードコート、チェーン店の食事例】

上の2つのツイートを見比べて気づきましたが、チェーン店で昼の昼ごはんが意外とお高い!  ハルビンの物価水準からすると、34元は高いです。

 

【おしゃれカフェのお値段】

中央大街の中央書店の2階にあるお洒落カフェに入ってカフェオレを飲んだのですが、お値段を記録するのを忘れました。

しかし、上記の食事類に比べて「高っ!」と思ったのは確かです。

f:id:kokeshiyamada:20190409213346j:plain

その強気プライスのせいか、お客さんがほとんどいなくて、くつろげました。

トイレもめちゃキレイなので、カフェついでにここで入った方が良いです。
 

 

ハルビンで何を見ればいいのか? 何をするのか?

イベント好きな方:ハルビン氷祭り 

www.kokeshiyamada.com

 

冬場の注意事項は、こちらをご覧ください

www.kokeshiyamada.com

  

基本の観光地:中央大街とソフィア聖堂 

2017年の記事をどうぞ 

www.kokeshiyamada.com

  

古い建物が好きな方:老道外で中華ゴシック建築をしゃぶり尽くす

www.kokeshiyamada.com

  

国境が好きな方:高速鉄道でロシア国境の街へ 

www.kokeshiyamada.com

 

書店が好きな方:ゴーゴリ書店へGO

 

 

以上で、ハルビンのサクッとガイドを終わります。

私は中国の中でも特にハルビンを気に入っていて、暖かい時期にまた行こうと思っております。皆様もハルビンの街歩きをお楽しみくださいませ〜

そして、なんか良さげなお店や通りがあったら教えてくださいね。

 

 

 

中国鉄道大全―中国鉄道10万km徹底ガイド

中国鉄道大全―中国鉄道10万km徹底ガイド

 

  

中国銀河鉄道の旅

中国銀河鉄道の旅

 

 

おいしいロシア (コミックエッセイの森)

おいしいロシア (コミックエッセイの森)

 

 

極寒のハルビン散歩(4):老道外 中華バロック街の廃墟探訪&蚤の市

さてさて。極寒のハルビン散歩も4回めになりました。

今回は、私が大好きなハルビンの洋風近代建築の朽ち果てた姿を見ていただきましょう。

場所は、「老道外」と呼ばれるあたり。 

2017年のハルビン旅行の際に気に入ったので、再訪した次第です。

 

2年の歳月を経て、残念なことに多くの古い建物が柵に囲まれ、取り壊し待ちになっていました。

 

古い建物好きな皆さま、廃墟好きな皆さま。

取り壊されてなくなる前に早く!早く!行ってください。

もう待ったなしです。

 いつ無くなるかわからないので、在りし日の記録としてここに置いておきます。

 

 

【目次】

 

バスやタクシーで中華バロック街に行く方法 

場所は、道外区の靖宇街と南头道街が交わるあたりです。

※头は「頭」のこと。日本語のガイドブックでは「南頭道街」という表記です。

f:id:kokeshiyamada:20190408160724j:plain

 

バスで向かう場合は、高徳地図アプリに「靖宇街」「北三道街」「北七道街」などの地名を入れて、画面の指示に従ってバスに乗ってください。 

いま試しに、ハルビン駅→上記の地名を入力したところ、バスで30分ぐらいで着くルートが出てきました。

タクシーで移動する場合は「老道外・中華巴洛克歴史文化区」と書いて見せると話が早いと思います。「老道外」だけでも通じるはず。

 

百度地図をうまく埋め込みきれなかったので、グーグルマップにしました(中国なのに……)

Laodaowaiとは老外道のことです。

 

壊される前に…見て…中華風のバロック建築群…

ハルビンといえば、100年前に建てられたロシア風の建物が美しく整備された中央大街がもっとも観光客で賑わうエリアです。

が、わたしが萌えるのは、老道外の中華バロック街!

廃墟好き、整備されすぎていない古い建物がお好きな方には、断然こちらをオススメします!

 

以下、膨大に撮った写真の中からいくつかご紹介します。

 

 

美しい状態で残っている現役の建物。

この建物は、しばらく残っていると思うので安心して見ていられます。

f:id:kokeshiyamada:20190408160940j:plain

 

この建物は、リノベーションされて「Harbin Humble House」というホステルになっています。

f:id:kokeshiyamada:20190408161019j:plain

2017年3月に泊まったところ、シンプルでスタイリッシュな内装、かつサービスも感じ良かったのでオススメです。

 

こちらは…ギリギリ現役か?それとも?? という綱渡り状態のもの。

f:id:kokeshiyamada:20190408161241j:plain

 

以下は、手入れされていない状態と柵で囲まれていることから、廃墟だと思われます。

もう待ったなし!(言うの2回目)

だから、こういう状態の建物が好きな方は、早く!早く!

見に行ってください。(しつこい)

 

ていうか廃墟の写真が得意な方に、この建物群を記録に残しておいて欲しいと切に願っています。

きっと中国全土から廃墟好きのカメラマンが来ているかと思いますが、日本からも誰か行ってきてほしい……です。お願いします。 

f:id:kokeshiyamada:20190408161418j:plain

↑ 廃墟エリアでおなじみの「禁火」の旗。人が住んでないということですね。

 

f:id:kokeshiyamada:20190408161428j:plain

 

f:id:kokeshiyamada:20190408161440j:plain

 

柵も入れて撮ってみました。

付近は多くの建物が柵で囲まれており、廃墟に近寄れないよう対策されています。

f:id:kokeshiyamada:20190408161459j:plain

 

中華バロック建築の特徴は、てっぺんにアクセント的な飾りが付いていることです。

f:id:kokeshiyamada:20190408161848j:plain

いま勝手に「中華バロックのヘッドドレス」と名付けました。

ヘッドドレスとは…(Wikipediaより)

広義には頭部につける衣装・装身具全般のことである

 

ヘッドドレスのイメージ画像を見せたいので、Amazonのリンクを貼っておきます。(あくまで一例。)

 

中華バロック街の渋い建物群に映える、赤い三輪タクシー。

前に乗りましたが、サスペンションが効いてなくて、路面からの衝撃がモロに体を直撃してきました。

そのとき思いました。

「長時間乗っていると確実に腰がやられる…!」

この車に乗りっぱなしの運転手さんの腰の具合が心配になってしまいます。

f:id:kokeshiyamada:20190408162508j:plain

 

いまにも崩れそうな廃墟と最新鋭ハイテクバス停が、1本の道を挟んだ両側にある。

それが現代中国、それがハルビンの中華バロック街です。

f:id:kokeshiyamada:20190408162721j:plain

 

 

骨董品、日用品、食べ物までなんでもありの蚤の市

このあたりの見どころとして、中華風バロック建築に加え、蚤の市もあります。

今年のハルビン旅行前にツイッターで「ハルビン」を検索したところ、こんなツイートがっっっ!!!!

 

なにそれ? 超行きたい!

ジャナルさんがツイートしていた11月24日が土曜日であることを確かめ、わたしも土曜に行くことにしました。

(実際は毎日開催 or 土日開催かもしれませんけど、確信がないので同じ曜日を狙いました)

 

おなじみの赤い手帳とか、弾丸とか、石とかレコードとか……

なにか掘り出しものがありそうでいて、わたしには特に買うものがないラインナップ。

f:id:kokeshiyamada:20190408152521j:plain

 

いかにも「美術品を売ってます」なお店もあれば、価値があるんだか無いんだか素人には知る由もない石ショップもあります。

f:id:kokeshiyamada:20190408152549j:plain

 

家にあったモノを持ってきて並べた、アナログなメルカリみたいな店も…。

こういう脈絡のない品揃えに、いちばんそそられます。

f:id:kokeshiyamada:20190408152602j:plain

 

ところでわたしがこの蚤の市を訪れたのは、2019年の1月半ば。

気温はバリバリ氷点下。

そんな寒い日に、路上に商品を並べて商売するって…

ぜったい足元から冷気がしんしんと体に立ち上ってきますよね。

大丈夫かな? お年を召した方が多いようだが……

と店主の体の冷え具合が心配になってくるのでした。

 

整備された観光エリアもあり、トイレや食事も安心

このあたりは、実は取り壊し待ちの廃墟のみならず、ビシッと整備された観光エリア「老道外・中華巴洛克歴史文化区」もあります。

(※実をいうと、わたしはどの範囲を老道外・中華巴洛克歴史文化区と呼ぶのか、よくわかっていません)

巴洛克(bā luò kè)とは、バロック(伊: barocco, 仏: baroque 英: baroque, 独: Barock)に漢字をあてた表現ですね。

毎度のことながら、外来語を漢字に置き換える力技に感嘆します。

まあ、外来語を無理くりカタカナに当てはめる日本語も大概ですけど。

 

(本題に戻ろう!) 

上の項目で触れた蚤の市が開催されているのは、「老道外・中華巴洛克歴史文化区」のあたりです。

 

なので、歴史文化区の小綺麗な施設でトイレを借りたり、小洒落たお店でお茶や食事をすることもできますので安心です。

f:id:kokeshiyamada:20190408154121j:plain

 

 

 

あの。

ほんとにしつこいんですけど、古い建物がお好きな方は、早く見に行ってくださいね。朽ち果て寸前の味わい深い建物群は、どう考えても取り壊される運命です。

中国は決断したら、実行が早いですし。

 

写真で見てもわかるように、中にはかなり傷んでいる建物もあるので、見学時には十分に気をつけてくださいませ。

あと。わたしが言うのもおかしな話ですけど、柵の中に入るとかルールを破るのは無しで!お願いしますよ。

 

わたしも暖かい時期に、また行ってみたいと思います。

なにしろ今回は寒さのあまり、スマホを持つ手が凍えて体も芯から冷えてしまったので、満足いくまで見ることができなかったので。

次の訪問時は、どんなふうに変化をしているんでしょうかね。

 

 

ハルビンのあれこれをまとめた回はこちら。

www.kokeshiyamada.com

 

中国旅行全般についての注意点などはこちら。

www.kokeshiyamada.com

 

 

 

 

chinaunicom プリペイドSIMカード 5GB/8日 2枚セット 10GB 中国&香港
 

 

【2019冬】ハルビンからロシア国境の街「綏芬河」に日帰りしてみた

2019年1月14日、ハルビンからロシア国境の街「綏芬河(Suífēnhė)」に日帰りしてきました。

ハルビン(哈爾濱)駅から綏芬河までは、以前は9時間半かかったようですが、最近開通した高速鉄道(動車)のおかげで片道2時間半に短縮! 

おかげで、ハルビンから余裕で日帰りできました。

 

私が乗ったのは、下記の列車です。

行き:ハルビンを9時30分発→綏芬河に11時59分着

帰り:綏芬河を17時23分発→ ハルビンに20:00頃着 

 

当日の模様を、朝から順を追ってご紹介します。

 

 

【目次】

  

ハルビンから綏芬河への列車の時間を調べて予約

時期によっては、中国の鉄道は激混みになる可能性もあるので、予約しておく方がベターです。

私は前日だったか当日の朝にTrip.com(中国の旅行会社)使って予約しました。

日本語で調べて予約し、クレジットカードで支払えます。

jp.trip.com

若干の手数料がかかりますので、それを節約したい場合は、列車の時間と空き具合を事前にチェックするだけでも良いでしょう。

試しに、これを書いている翌日の午前中の列車を見たら、こうなってます。

f:id:kokeshiyamada:20190407185157p:plain

 

予約した場合は、駅の切符販売窓口で予約番号&パスポートで見せれば発券してもらえます。

私が乗ったのは、ハルビン9時30分発で綏芬河に11時59分に到着する列車です。 

お昼に綏芬河に到着すれば、昼食を食べてブラブラ散策し、夜にはハルビン駅に戻ることができます。

 

新しくなったハルビン駅から動車で綏芬河へ

乗車する駅は、この写真のハルビン駅(哈尔滨站)です。

2018年12月に新しくなったばかりの駅舎はピッカピカ。

ヨーロッパ風の美しい外観で絵になりますから、撮って撮って撮るべし。

f:id:kokeshiyamada:20190407185608j:plain

2019年1月の時点では、まだ駅前広場を建設中でした。

途中の様子を見られるのは、なかなか貴重かもしれません。

 

4人組ミュージシャンのアーティスト写真みたいなのが撮れたので貼っておきます。

f:id:kokeshiyamada:20190407185621j:plain

 

上の写真とは反対側から見たハルビン駅。

もはや中国というより完全にロシアに見えます。

f:id:kokeshiyamada:20190407185639j:plain

 

なにしろ新しい! 明るい! 広々したハルビン駅の内部

f:id:kokeshiyamada:20190407185654j:plain

 

トイレに入ってみると、トイレットペーパーの供給がハイテク化されていました。

指定位置に立って顔認識されると、下から紙がするすると出てくるのです。

最初は仕組みがわからなかったのですが、お掃除のおばちゃんが実演してくれて、感激のあまり「真厉害!真厉害!」と中国語で叫んでしまいました。

しかし、あとから「普通にデカいロールを置いとけばよくね?」

と冷静になりました。

f:id:kokeshiyamada:20190407185705j:plain

 

綏芬河駅に到着したものの、駅前は何もない

ハルビン駅を出た列車は牡丹江駅などいくつかの駅で停車したあと、2時間半後には綏芬河駅に到着。さすがロシア国境の街だけあって、駅の表示板もロシア語が並記してあります。

f:id:kokeshiyamada:20190407185725j:plain

 

いやあ、しかしですね。

駅前だから栄えているかと思っていたら大間違い!

綏芬河駅を出て周囲を見渡してみても、目に入るのは巨大なロシア風のバスターミナルと路線バスの乗り場ぐらいで、あとは閑散としていました。

これから開発されるのでしょうか?

f:id:kokeshiyamada:20190407185741j:plain

 

路線バスで、マーケットのある街の中心部へ 

駅前にはさっさと見切りをつけ、路線バス(1元)に乗って賑やかな街の中心部に向かいました。

実はどこが中心部なのかわからず、適当にバスに乗ったのです。

しかし窓の外を眺めておりましたら、何やら賑やかにマーケットが開催されている!

そこですかさず下車。

これだ!私が求めていたものは! 

あとで知ったのですが、そこが街の中心部「中俄口商業貿易街地区」でした。

※中国語ではロシアは「俄罗斯」と表記します。露西亞ではありません。

f:id:kokeshiyamada:20190407185804j:plain

 

短い動画も撮ったので、どうぞご覧ください。

youtu.be

 

ちょうどお昼時だったので、具を自由に選べる麻辣湯屋さんに入りました。

付近には、ロシア料理のお店もあるようです。

f:id:kokeshiyamada:20190407185819j:plain

 

この日、いちばん私の心を鷲掴みにした商品。

豚の頭の丸焼きというインパクトに加え、無造作に置かれたメガホン型スピーカーからとめどなく流れてくる客寄せの声…. なんだろう、このむやみな情報量の多さは。

f:id:kokeshiyamada:20190407185856j:plain

 

こちらは、山盛り積まれたほおずきの実。(たぶん、ほおずき)

看板を見てみると、ズラリと効能が書かれておりました。

薬草みたいなポジションなのですね。

f:id:kokeshiyamada:20190407220155j:plain


豚もほおずきも見るだけで買わないんだけど、私が唯一お買い物したのが、この1元ショップ。

1元や2元の商品が店内にみっちり詰め込まれている、いわば中国のダイソー

なんか掘り出し物がないか? と店内をくまなくパトロールしました。

だって1元って16円ですよ!!!!   10個買っても160円なんですよ!!!!

f:id:kokeshiyamada:20190407185926j:plain

この店で狂ったように箱の中を物色して買いまくったのが、キッチュなワッペン類です。  

 

露天はほとんど中国の人が運営していたのですが、中にはロシアのおばちゃんがこじんまりしたお店を出しているのも見かけました。 

 

なお、露天がある場所から少し歩くと、海産物を扱う店が並んだエリアもあります。

ロシア産の蟹がどっさり積まれていてカニ好きとしては垂涎ものですけど、買うのは無理ですので本当に見るだけ……

f:id:kokeshiyamada:20190407220603j:plain

 

ロシア語やロシア風の建物がハラショー! 

中俄口商業貿易街地区にはロシアからの観光客が多く訪れるらしく、ロシア語をやたらに見かけます。

メイソウにインスパイアされたXIMIにも、ロシア語のテロップが…! 

f:id:kokeshiyamada:20190407190006j:plain

 

なんなら、中国語よりロシア語表記の方が大きかったりします。

f:id:kokeshiyamada:20190407190017j:plain


ロシア風味のかわいらしい色や装飾の建物たち。

窓辺のレリーフが、なんともステキです。

f:id:kokeshiyamada:20190407190044j:plain

 f:id:kokeshiyamada:20190407190059j:plain

中国語&ロシア語併記の表記のみならず、パンダ&クマが仲良く並んだ電飾も発見!

タクシーの窓から撮ったのでクマが切れてしまいましたが、見ていてほっこり和みました。

いま写真を見返してみると、風神雷神図の趣きも感じさせます。

 

 

国境テーマパークと本物の国境はどんな感じ?

繁華街の露天や1元ショップに夢中になって、けっこう時間を使ってしまいました。

が、せっかくロシア国境の街まできて、国境を見ずに帰るわけにはいきません。

ってことで、タクシーに乗って国境付近のエリアに移動しました。

(バスでも行けます)

 

あっというまに着いた…!!

しかし、私以外に誰も歩いていませんでした。

f:id:kokeshiyamada:20190407190120j:plain

 

前にどなたかのブログで見た国境テーマパークのようなものに入ってみようと門まで行ったのですが、私は外国人なので入れませんでした。

(私の中国語力では、そのように聞こえました)

残念!!

f:id:kokeshiyamada:20190407190204j:plain

氷点下の寒さの中、こんな閑散とした場所で、ひとりぼっち。

私はいったい、ここで何をすればいいのでしょうか?

実は、この門景区の近くにあった巨大な産業会館みたいな建物に入ってみましたが、恐ろしいほど人がいなかったのですよ。 

こんなに寂れていて大丈夫なのか? と心配になったぐらいです。

 

f:id:kokeshiyamada:20190407190149j:plain

そして、この辺りからは(おそらく)本物の国境の建物が見えました。

じゃあ行ってみればいいんですけど…

めっちゃ寒いし、行っても特にやることなさそうだし…。

もう、いいかな、って…

国境ファンの皆さま、ごめんなさい!

国境の街まで行って、国境そのものは見ていません。

 

 

帰り:綏芬河駅からハルビンに戻る

帰りに、綏芬河駅で時間に余裕があれば、売店を覗いてみてください。

ロシアのお菓子がけっこう充実していますよ。

ロシアでいちばん有名なチョコレート「アリョンカ」も売ってました。

しかもレギュラーサイズが10元(160円)。

あれ? ウラジオストクで見たときは200円ぐらいだったけど?

なぜ国境を越えてきて、ロシアより安く販売されているのでしょうか?

うーん… ウラジオでの値段は私の記憶違いかなあ。

 

参考写真:ウラジオストクで買ったアリョンカのチョコレート。

ロシアのチョコといえばコレ!

f:id:kokeshiyamada:20190407190942j:plain

 

結論:ハルビン-綏芬河は、余裕で日帰りできた 

さいごに、もう一回繰り返します!

朝9時30分にハルビン駅を出て昼に綏芬河に到着。

午後から散策して夜には無事にハルビン駅に戻ってくることができました。 

f:id:kokeshiyamada:20190407190245j:plain

 

いやあ、行ってみてよかったです。

ハルビンの中心部もロシア風の建物があったりして「ロシアが近いな」とは思うのですが、国境の街はさらにロシア感が強かったです。

 

たとえ国境を越えなくても、2カ国分の風情を楽しめるなんて。

また、どこかの国で国境ギリギリまで行ってみたいと思った次第です。

 

 

↓ 中国の鉄道に乗る際の参考書。

日本在住の鉄オタ有志が編集している、日本語で読める中国鉄道の時刻表。という謎の体裁となっています。

 

 

こちらは一般的な書籍です。

 

おなじみ「地球の歩き方」。私もお世話になってます。

 

極寒のハルビン散歩(2)寒さに負けずカワイイを探す:配電盤の巻

2019年1月のハルビン旅行中、いつものように狂ったようにツイートしていたのですが、その中でいちばん引きが強かったのがこちらです。

 

メインの目的だった「ハルビン氷祭り」より、ぜんぜん拡散されとるやないか〜い!

 

 

かわいい絵柄の配電盤は、別にハルビン名物というわけではございません。

とはいえ街歩き中に見つけて気になったので、ついつい撮影してしまいました。

せっかく撮ったし、ちょっと写真をここに保管しときます。

 

題して、ハルビン配電盤コレクション!(煽るほどでもないが)

 

 

スズメらしき小鳥。この小鳥バージョンをもっとも多く見かけました。

赤い花を散らしてあったりしてニクいぞ。

f:id:kokeshiyamada:20190406180443j:plain

 

2連続タイプ。右の小鹿は、これ1回しか見かけなかったレアもの。

f:id:kokeshiyamada:20190406180454j:plain

 

トロピカルタイプ。

左:このパンダ、ぜったい波乗りしてるでしょ。

右:南国への憧憬が感じられますヤシの木です。

f:id:kokeshiyamada:20190406180504j:plain

 

路上に設置されている大きめの配電盤もこの通りです。

f:id:kokeshiyamada:20190406180513j:plain

 

 

以上は、すべて「ステンシル」の技法で描かれておりました。

 

やっぱり、ツイートしたみたいに「配電盤を可愛く彩るべし」みたいな条例があって、配給されたステンシルの型を使って、服務員が描いていくのでしょうか?

こういう疑問って、どうやって調べていいかぜんぜんわかりません。

 

わたくし、ここ数年で中国の各地の都市をはじめ、田舎の方にも足を伸ばしているのですが、ステンシルで配電盤に絵が描かれているのを見たのはハルビンが初めてです。

 

 

一方、こちらは手描きタイプ。

ハルビン随一の繁華街である中央大街で見つけました。

ツイッターで教えてもらって、見に行ってみたらありました)

f:id:kokeshiyamada:20190406180525j:plain

 

 

前に西安に行ったときにはセブンイレブンに似たコンビニの看板が気になりましたし、台湾の嘉義に行ったときは歯科の看板が気になりました。

そして、ハルビンでは配電盤です。

気になりだすと、それがやたらと目に入ってしまうのです。

 

次の旅では、いったい何が気になって何をコレクションしてしまうのでしょうか?

自分でも楽しみですよ。

なお、次の旅行は上海に行く予定です。

 

【ゆるぼ】

どなたか、ハルビンの配電盤、もしくは中国における配電盤の彩色について詳しい方がいらっしゃったら教えてください。

 

 

「歯」が気になった記録はこちら

www.kokeshiyamada.com

 

セブンイレブンっぽい看板コレクションはこちら

www.kokeshiyamada.com

 

 

【体験談】極寒ハルビン散歩(1)どんだけ寒い?防寒具は?スマホは使える?

ハルビン氷祭り目当てで行ってきた、2019年1月のハルビン旅行。

 

行く前に心配だったのは、「どんだけ寒いの?」「防寒具はどうすれば?」「スマホを使って大丈夫なの?」ということです。

 

その答えを自分の経験をもとに書いておきます。

  

【目次】

 

極寒っていうけど、ナンボのもんじゃい? 

という問いには、こう答えます。

冷凍庫の中にいると思ってください。

冷凍庫の中にいると思ってください。

冷凍庫の中にいると思ってください。

 

日本のJIS規格では、冷凍庫の温度設定はマイナス18度と決められています。

1年でもっとも寒い1月のハルビンは、冷凍庫の中にいると思っておけば間違いないです。

(以下、引用)

1 年で最も寒い日は 1月15日で、平均最低気温は -24°C、最高気温は -13°C です。

 

引用元:

ハルビン市、中国における年間の平均的な気候 - Weather Spark

 

 

日本で用意した防寒具いろいろ

2019年1月にハルビンに行って、凍傷にもならず無事に帰国した私の装備はこうでした。

(同じことを、氷祭りの記事にも書いております)

 

⚫︎ロシアの人がかぶってるみたいな耳当て付き帽子

こういうのです。「ロシアン帽」「防寒帽子」などでググってみてください。

 

⚫︎中がふかふかの防寒ブーツ

私が愛用しているのはこちら。内側がフカフカのボア仕様になっています。

普段より気持ち大きめサイズを選ぶと、分厚い靴下を履けるので良いです。

 

⚫︎当時ハルビンに持参したのは、韓国のあったか靴下ポソンですが…

ですが、2024年1月の今オススメしたいのは、登山用のソックス!

ハルビン旅行のあと登山用ソックスの暖かさを知ったので、今なら登山用ソックスを持参します。保温性が高く強度もあるので、ハルビン訪問は関係なくても、1足持っておくことを推奨します!(私は登山用ソックスを3足保有しております)

ただし、下手すると温か過ぎることもあるので、要注意です。

あと、生地が厚手なので、大きめの靴を選んでください。

↓ リンクの商品は一例。

 


 

 

⚫︎私の場合:フード付きの中綿コート → ダウンコート持ってるなら、そっちで! 

 

⚫︎私の場合:ウールの厚手スカート → パンツ派の方はボトムの重ね着で!

 

⚫︎ウールのレギンス&ウールのインナー

お腹まで覆うものを履けば、圧倒的に暖かいです。↓リンク先の商品は一例です。

 

⚫︎寒いと膝にこたえるので、膝サポーター

 

⚫︎マフラー&手袋 → ただし普通の手袋では歯がたたない寒さです!

手袋の内側にカイロを貼り付けると良いです。カイロはハルビンで手に入ります。

 

⚫︎ハイネックセーターやカーディガンをできるだけ重ね着

 

上記に加え、現地でカイロと布マスクを購入しました。

とにかく、肌の露出面積を極限まで抑えることが必須です。 

 

参考例:1月におけるハルビンの正装は、こちら!

露出しているのは目の部分だけ。これが理想的な装備です。

f:id:kokeshiyamada:20190406165102j:plain

 

 

現地で売られている防寒具いろいろ

日本からできるだけ高機能のものを用意していくのはもちろん大事ですが、それでも足りなければ現地で調達することができます。

街のあっちこっちで、いくらでも売られています。

より現地に溶け込めるように、中国風味のコートを買うのもアリかもしれません。

f:id:kokeshiyamada:20190406162403j:plain

 

衣料品店はもちろん、露天でもちょこちょこと防寒具を売っています。

f:id:kokeshiyamada:20190406162416j:plain

 

スマホを出して使っても大丈夫なのか?

ざっくりした答え:私は大丈夫でした。

 

以下、詳しい答えです。

(あくまで私の体験談なので、あなたのスマホがどうなるのか保証はできません)

 

私は、ハルビン滞在時には、スマホは体に密着させたショルダーバッグの中に入れておきました。

出すのは必要なときだけです。

サッと撮影して、サクサクとツイートして(←するのかよ)、すぐに仕舞います

 

そもそも指を出してスマホをいじっていると、指先からみるみる冷えてきますから、もうスマホどころじゃありません。

なので、自分の指を守るためにも、長時間スマホを使い続けるのはムリな話です。

とにかく「手が冷えたな、ヤバいな」と思ったら、すぐにスマホを片付けて手袋を装着してください! 私はそうしました。 

 

こんな感じで、スマホを長時間出しっぱなしにしないようにしていたら、特に問題もなく、使うことができました。

 

しかし、繰り返しますが、これはあくまで私の経験です。

極寒の場所では、スマホは使わないに越したことはないと思いますので、ご注意ください。(なんかあったときに責任を負いたくないので、逃げの一文です)

  

 

以下の2項目は、「どんだけ寒いか」の事例集としてご覧ください。

 

冷蔵設備なしで成り立つ路上の市場

泊まっていた宿の近くで朝市が開催されていたので、ちょっと覗いてみました。

もちろん、気温はマイナス10数度です。

 

参考:スクショしていた2019年1月11日の朝の気温。

おや? ウラジオストクに負けてるぞ。

f:id:kokeshiyamada:20190407114915j:plain

 

もちろん、冷蔵設備なんかいりません。

路上に出しておけば、キンキンに凍った状態を保てます。

f:id:kokeshiyamada:20190406163359j:plain


逆に野菜は、凍らないように寒さから守る必要があるため発泡スチロールの箱やらお布団やらで守られています。

f:id:kokeshiyamada:20190406163458j:plain

 

すべてガッチガチに凍った面白タンフール

屋外が冷凍庫並みの寒さということは、中国北部の名物である糖葫芦(タンフール)もぜんぶガッチガチ。

常に冷凍庫に入れている状態なので、商品が傷みませんね。

※糖葫芦(タンフール)とは、フルーツに飴がけしたおやつです。

f:id:kokeshiyamada:20190406162617j:plain

このタンフール屋さんは、売る気があるのかないのかわからない、キテレツな食材まで飴がけしていて、思わず撮影してしまいました。

SNSでの拡散を狙った作戦かもしれませんね。

遠慮なく撮るには、買うしかないし。

 

誰が買うんかい!という鳥の足、パン、ソーセージ、きゅうり、青唐辛子などなど。

さんざん珍妙な具材を見学したあと、結局買うのはオーソドックスなイチゴです。

f:id:kokeshiyamada:20190406162856j:plain

 

 

以上、私がハルビンの氷祭りに行く前に知りたかった、防寒情報&スマホが使えるか情報でした。

真冬にハルビンを訪れる方のご参考になりますように。

 

 

2019年1月に行ったハルビン氷祭りのレポはこちら

www.kokeshiyamada.com

 

ハルビンで、古い建物が集まっているエリアのレポはこちら

www.kokeshiyamada.com

 

ハルビンから列車で日帰りできるロシア国境の街のレポはこちら

www.kokeshiyamada.com

 

陰影と読書を楽しむ北投温泉のリノベ宿「ソロシンガーホテル」

前回の嘉義のリノベ宿に続いて、今回は台北からMRTで30分ほどの温泉地「北投」エリアにあるホテルをご紹介します。

 

その名は、「ソロシンガーホテル」。

 

築60年以上の建物を複数のアーティストたちが集まってリノベーションしたホテルです。部屋にもフロントにもテレビはなく、「本を読んでくださいね」という趣向のようです。というのも公式サイトにこう書いてあります。

もし、あなたのお気に入りの場所を見つけたなら、本を取って読んでください。読書の速度は、台湾本来のライフスタイルそのものです。

 

泊まったのは、2018年6月のことです。

最新の情報は予約サイトや公式サイトで確認してくださいね。

 

【目次】

 

ぼわっと柔らかな光が灯る「ソロシンガーホテル」

まずは、ホテル入り口の夜の情景をご覧くださいませ。

この宿がいちばん美しいのは夜じゃないかなあ…

いま書きながら思いついたんですけど、ここはきっと「陰影を楽しむ宿」です。

f:id:kokeshiyamada:20190405154447j:plain

 

フロントは、こんな感じ。

普通のホテルのクールな生真面目感と対極にある、この距離の近さと温もり感よ…

(なお、普通のホテルみたいに24時間対応というわけにはいきません)

f:id:kokeshiyamada:20190405154512j:plain

フロントまわりのインテリアがいい感じだったので動画をとってみましたよ。

ヨウツベの動画貼る)

 

ダラっ&ゴロッとできる読書スペース

このホテルで私がいちばん「!」と感動したのが、この読書スペースです。

ずらりと並んだ旅の本や雑誌を見ながらダラっとしたりゴロゴロしたりする時間が、なんとも贅沢なことよ……

私の滞在時は、ほかのひとと出くわさなかったので、独り占めできました。

f:id:kokeshiyamada:20190405154531j:plain

そこにあった雑誌で、未知のよさげな宿を物色してみたりして…

 

白い壁に渋いディテールが効いたお部屋

部屋に入ってみてぎゃああああああ!(いきなりのハイテンション)

な、なんで、私の好みにこんなにぴったんこなの?

もちろん、自分好みの部屋であることをリサーチしてから泊まったわけですけど、実際に部屋に入ってみると、想像以上だったのですね。

で、でかしたぞ、私! 

 

ベッドの横にある憩いスペース。

こういうゆとりが、うれしい。

f:id:kokeshiyamada:20190405154600j:plain

 

恐ろしいことに写真を見返してみると、宿泊施設におけるもっとも大切な要素であるベッドの写真を撮っておりませんでした。

代わりにといってはなんですが、私のテンションを爆上げしてくれたドアノブやフックなどのディテール部分をご覧ください。

こういうね、昔使われていた金具がね、リノベ宿に使われていると私はコロリとヤられてしまうのです。

いつか古い家をリノベーションして住みたいと思っていまして、参考にしようかなどと考えているのですよ。

f:id:kokeshiyamada:20190405154625j:plain

 

いろいろな表情の光を見せてくれる、あかりたち。

周囲に薄暗さを残しつつ空間をやさしく照らしてくれます。

f:id:kokeshiyamada:20190405155401j:plain

f:id:kokeshiyamada:20190405173034j:plain

 

心地よいフレンドリーさで英語&日本語対応のスタッフさん

建物好きなので、ついつい部屋の設備や内装のことを先に書いてしまいましたが。

ソロシンガーホテルの居心地の良さは、ふんわりした対応にあります。

慇懃無礼な丁寧さではない、ナチュラルな優しさとでも申しましょうか。

日によって担当スタッフは変わるかと思いますが、私の滞在時は基本的に英語でときおり日本語も混ぜて使ってくれて、とても嬉しかったです。

私も一応中国語は勉強中なのですが、やはり聞く&話すのは英語 or 日本語の方が助かります。

 

朝食は、近くにある系列のカフェでいただきます

ソロシンガーホテルでの朝食は、外にある系列のカフェでいただくスタイルです。

f:id:kokeshiyamada:20190405154717j:plain

この中でもっとも印象深かったのは、お!に!ぎ!り!

漢字で書くと、飯團!

日本のおにぎりとぜんぜん違います。

もっちもちのお米の中に入っているのは…サックサクの… え? 油条!? 

それと噛めば噛むほどデンブ?の旨味も感じられます。

とにかく食べ応えがパワフルなんですよ。

ていうか、朝食メニュー内にパンと米と油条って、炭水化物が勢揃いやがな。

f:id:kokeshiyamada:20190405154808j:plain

 

カフェも古い建物を生かしたつくりで、アンティーク家具とあいまってめっちゃ落ち着きます。

ホテル内の読書スペースに続いて、ここでもダラダラしたくなってしまいます。

(とにかく私は、いつでもどこでもダラダラしたいんです)

f:id:kokeshiyamada:20190405154701j:plain 

  

美しき憩いの場 北投図書館に行ってみよう

さて。

台湾で有名な温泉地だというのに、私の目的は温泉ではありませんでした。

北投図書館です。

正式には「台北市立図書館北投分館」です。

なんでも「世界で最も美しい図書館」のランキングにも入っているという……

 

とにかく、この動画をご覧ください。

力の入った公式のプロモ動画がある図書館なんですよ。

www.youtube.com

 

そういえば台湾って、市民への読書啓蒙にかなり力を入れていますよね。 

鉄道駅で本を借りたり&返却できたり、台北地下街に小さな図書室があったり、民間でも画期的な複合書店「誠品書店」がありますからね。

 

思い出した!

高雄市の図書館もかなりイイ感じです。

地上8階、地下1階の威風堂々たる巨大図書館ですよ。

館内は広々としていて、やたらと開放感があります。

敷地内にカフェや飲食店も入っています。

外国人である私に「この近くに住みた〜い」などと思わせてくる図書館です。

機会があれば、ぜひぜひ行ってみてください。

f:id:kokeshiyamada:20190405160704j:plain

 

高雄市立図書館、内装はクールめです。

(私が行ったのは夕方なので、昼間は印象がぜんぜん違うかもしれません)

あちこちに椅子があって、スペース的にもかなりゆとりがあります。

f:id:kokeshiyamada:20190405160717j:plain

参考:

高雄市立図書館総館 - Wikipedia

 

 

話が高雄の図書館にそれてしまいましたが、北投に戻りましょう。

 

北投温泉を訪れて温泉に入らなかった私ですが、ソロシンガーホテルと図書館を、とにかく推させてください。

このふたつに温泉までプラスした日には、完璧な休日に仕上がるでしょうね。

次こそは、私も温泉に浸かりたいと思います。

 

 

 

ソロシンガーホテルの公式サイトは、日本語でも読めます 

thesolosinger.com

 

予約サイトBooking.comへのリンクです

www.booking.com

 

Booking.comで予約した宿の支払いに使うと最大6%のポイントが貯まるカード   

 

 では、また次のお宿レビューでお会いしましょう。

 

台湾・嘉義レトロ散歩(後編):リノベ宿,古い建物,歯の看板

前回に引き続き、台湾南部の街・嘉義(Chiayi)の街歩きの模様をお届けします。

嘉義訪問のいちばんの目的は「台灣花磚博物館」にマジョリカタイルを見に行くことでした。が、もうひとつ期待していたのが、古い建物を見られること。

 

実際どんな感じだったか、てくてくとご紹介します。

f:id:kokeshiyamada:20190403202910j:plain

台鉄「嘉義」駅の駅舎もいい感じの古さある

 

【目次】

 

 

築50年以上の古いホテルをリノベーションした「嘉宮旅社」 

嘉義あるきの拠点として私が選んだのは、1960年代に建てられたホテルを近年リノベーションして蘇らせた「嘉宮旅社(CHIA-KON HOTEL)です。

 

このスッとした書体とデザインが異様に気に入って、看板の写真を撮りまくりました。

2階のベランダから撮ったり…

f:id:kokeshiyamada:20190403203214j:plain

 

下から見上げてみたり…

f:id:kokeshiyamada:20190403203255j:plain

 

縦位置で撮ってみたり…

f:id:kokeshiyamada:20190403203521j:plain

 

夜に撮ってみたり…

f:id:kokeshiyamada:20190403203321j:plain

 

続いて、設備。

古い部分はなるべく生かしてあるのが、良いです!

こういうのが好きなんです、私は!

このお宿のオーナーさんとは気が合うな、と勝手に思いました。

f:id:kokeshiyamada:20190403203603j:plain

 

水周りとベッドはピッカピカ新しいのでご安心を。

f:id:kokeshiyamada:20190403203707j:plain

机の穴にドライヤーがジャストフィットしていて、「ほえええ。オーダーしたのかな?」と思ったんですが、Twitterで「IKEAの商品ですよ」と教えてもらいました。

なるほど。ケーブルを通す穴は、ドライヤーの収納にも適しているんですね。

いやあ、実にぴったんこです。

 

部屋の電灯はこちら。ソケットが六角ナットみたいで面白いです。

古い建物+こういうゴツゴツした金属の組み合わせが、ほんと好き。

やはり、この宿のオーナーさんとは気が合うみたいです。

f:id:kokeshiyamada:20190403203907j:plain

 

連泊するのでベッドの上を散らかし放題にしていたら、めっちゃキレイに片付けられていて、恥ずかしさでいっぱいになりました……

(ふだん泊まる安いホステルだと連泊の場合はお掃除無しなので、油断していました)

f:id:kokeshiyamada:20190403204108j:plain

この様子から導き出されることは… お掃除のひとが几帳面。

 

2階のベランダからは、近所の方々のふだんの生活を垣間見ることができます。

朝と夜、ここから通り沿いの様子を眺めるのが好きでした。

f:id:kokeshiyamada:20190403204638j:plain

 

【注意】

  • 私が泊まったとき、フロントのスタッフさんは英語が通じませんでした。私は多少中国語ができますが、できない方は筆談やスマホでの翻訳の準備を。
  • 建物自体が古いので、場合によっては周囲の部屋の音が聞こえることもあるみたいです。部屋に耳栓が用意してありました。私の滞在時は幸いにして騒がしい人は泊まってなくて静かでした。

 

予約サイトへのリンク

www.booking.com

  

 公式サイト

chiakon.blogspot.com

 

古い建物が古いまま残っている懐かし感

台北はもとより最近注目を浴びている台南も、古い建物がおしゃれなカフェや雑貨屋さん、飲食店になったりしていますよね。

しかし嘉義の場合は、割と昔のままの状態で残っております。

f:id:kokeshiyamada:20190403204943j:plain

なんかこう…タイムスリップしたような感覚を味わうことができます。

最近は香港でも減ってきているという張り出し看板も、元気に張り出し中です。

 

下の2箇所は、本格的に古い建物です。

建物上部にマークみたいなレリーフを施す装飾は、よく台湾の老街で見かけますよね。

f:id:kokeshiyamada:20190403210541j:plain

 

右側の「老洋房1931」の方は、カフェになっていました。

f:id:kokeshiyamada:20190403210552j:plain

 

 

散策中やたら歯の看板が気になったのでベスト3を発表

嘉義の街を適当に歩いておりますと……

私の散歩時あるあるなのですが、特定のモノが気になってくるのでした。

嘉義では、「やたらに歯医者さんが多いなあ」と感じて、歯科の看板をチェックし始める始末です。

 

そこで突然ですが

【キャラの立った歯科看板ベスト3!】

 

第3位:我が身を守るために、極めてまっとうな啓蒙をする歯

第2位:歯の中に、さらに歯! 歯の溝の線で前髪を表現してるのがニクい

f:id:kokeshiyamada:20190403205205j:plain

 

第1位:あんたが診るんか〜い!歯が自ら歯を診断するという謎の展開

f:id:kokeshiyamada:20190403205344j:plain

 

歯の看板だけなら「どこにでもあるでしょ」って思うじゃないですか?

しかし、この嘉義はひと味違いましたよ。

 

なんと!朝食を食べに入った食堂の椅子が、どう見ても奥歯だったんですよ。

こんな歯の連鎖って、ある?

f:id:kokeshiyamada:20190403205519j:plain

 

ちなみに、この食堂でいただいた朝ごはんは「碗粿(ワーグイ)」30元。

これまで台北、台南、高雄、台中とあちこち何回も旅行してきましたが、嘉義で初めてお目にかかった食べ物です。

f:id:kokeshiyamada:20190403205602j:plain

スプーンでつつくと、ぶよんぶよんと力強い弾力があります。

調べてみると、すりつぶしたお米を蒸したものらしいです。

中に肉あんが入っていて、甘じょっぱいタレがかかっております。

右は、タレと絡ませるべく、ぐちゃぐちゃに混ぜたもの。

あまじょっぱ好きな方には良いかもしれませんが、私はどうにもぶよんぶよんの食感になじめませんでした。

 

  

という感じで、マジョリカタイルを求めて飛んだ台湾の嘉義で歯の看板に着目してしまうことになりました。

目的とはぜんぜん違うけど、心惹かれる面白いものに出会えること。

それもまた旅の楽しさですよねえ。 

 

私にとって、嘉義はマジョリカタイルと歯の街でした。

 

よっぽど歯のことが頭にこびりついていたのか、帰国前に台北駅付近の雑貨屋さんで歯のバッグを買ってしまいました。

このバッグは、嘉義での歯の思い出の証なのです。(「の」多すぎ)

f:id:kokeshiyamada:20190404221136j:plain

 

以上で、台湾・嘉義のレトロ散歩(後編)を終わります。

 

 

 

 

レトロな街で食べ歩き! 古都台南へ (旅のヒントBOOK)

レトロな街で食べ歩き! 古都台南へ (旅のヒントBOOK)

 

 

来た見た食うた ヤマサキ兄妹的 大台南見聞録 (KanKanTrip20)

来た見た食うた ヤマサキ兄妹的 大台南見聞録 (KanKanTrip20)

 

 

BRUTUS特別編集 増補版  台湾

BRUTUS特別編集 増補版 台湾