前回に引き続き、台湾南部の街・嘉義(Chiayi)の街歩きの模様をお届けします。
嘉義訪問のいちばんの目的は「台灣花磚博物館」にマジョリカタイルを見に行くことでした。が、もうひとつ期待していたのが、古い建物を見られること。
実際どんな感じだったか、てくてくとご紹介します。
【目次】
築50年以上の古いホテルをリノベーションした「嘉宮旅社」
嘉義あるきの拠点として私が選んだのは、1960年代に建てられたホテルを近年リノベーションして蘇らせた「嘉宮旅社(CHIA-KON HOTEL)です。
このスッとした書体とデザインが異様に気に入って、看板の写真を撮りまくりました。
2階のベランダから撮ったり…
下から見上げてみたり…
縦位置で撮ってみたり…
夜に撮ってみたり…
続いて、設備。
古い部分はなるべく生かしてあるのが、良いです!
こういうのが好きなんです、私は!
このお宿のオーナーさんとは気が合うな、と勝手に思いました。
水周りとベッドはピッカピカ新しいのでご安心を。
机の穴にドライヤーがジャストフィットしていて、「ほえええ。オーダーしたのかな?」と思ったんですが、Twitterで「IKEAの商品ですよ」と教えてもらいました。
なるほど。ケーブルを通す穴は、ドライヤーの収納にも適しているんですね。
いやあ、実にぴったんこです。
部屋の電灯はこちら。ソケットが六角ナットみたいで面白いです。
古い建物+こういうゴツゴツした金属の組み合わせが、ほんと好き。
やはり、この宿のオーナーさんとは気が合うみたいです。
連泊するのでベッドの上を散らかし放題にしていたら、めっちゃキレイに片付けられていて、恥ずかしさでいっぱいになりました……
(ふだん泊まる安いホステルだと連泊の場合はお掃除無しなので、油断していました)
この様子から導き出されることは… お掃除のひとが几帳面。
2階のベランダからは、近所の方々のふだんの生活を垣間見ることができます。
朝と夜、ここから通り沿いの様子を眺めるのが好きでした。
【注意】
- 私が泊まったとき、フロントのスタッフさんは英語が通じませんでした。私は多少中国語ができますが、できない方は筆談やスマホでの翻訳の準備を。
- 建物自体が古いので、場合によっては周囲の部屋の音が聞こえることもあるみたいです。部屋に耳栓が用意してありました。私の滞在時は幸いにして騒がしい人は泊まってなくて静かでした。
予約サイトへのリンク
公式サイト
古い建物が古いまま残っている懐かし感
台北はもとより最近注目を浴びている台南も、古い建物がおしゃれなカフェや雑貨屋さん、飲食店になったりしていますよね。
しかし嘉義の場合は、割と昔のままの状態で残っております。
なんかこう…タイムスリップしたような感覚を味わうことができます。
最近は香港でも減ってきているという張り出し看板も、元気に張り出し中です。
下の2箇所は、本格的に古い建物です。
建物上部にマークみたいなレリーフを施す装飾は、よく台湾の老街で見かけますよね。
右側の「老洋房1931」の方は、カフェになっていました。
散策中やたら歯の看板が気になったのでベスト3を発表
嘉義の街を適当に歩いておりますと……
私の散歩時あるあるなのですが、特定のモノが気になってくるのでした。
嘉義では、「やたらに歯医者さんが多いなあ」と感じて、歯科の看板をチェックし始める始末です。
そこで突然ですが
【キャラの立った歯科看板ベスト3!】
第3位:我が身を守るために、極めてまっとうな啓蒙をする歯
第2位:歯の中に、さらに歯! 歯の溝の線で前髪を表現してるのがニクい
第1位:あんたが診るんか〜い!歯が自ら歯を診断するという謎の展開
歯の看板だけなら「どこにでもあるでしょ」って思うじゃないですか?
しかし、この嘉義はひと味違いましたよ。
なんと!朝食を食べに入った食堂の椅子が、どう見ても奥歯だったんですよ。
こんな歯の連鎖って、ある?
ちなみに、この食堂でいただいた朝ごはんは「碗粿(ワーグイ)」30元。
これまで台北、台南、高雄、台中とあちこち何回も旅行してきましたが、嘉義で初めてお目にかかった食べ物です。
スプーンでつつくと、ぶよんぶよんと力強い弾力があります。
調べてみると、すりつぶしたお米を蒸したものらしいです。
中に肉あんが入っていて、甘じょっぱいタレがかかっております。
右は、タレと絡ませるべく、ぐちゃぐちゃに混ぜたもの。
あまじょっぱ好きな方には良いかもしれませんが、私はどうにもぶよんぶよんの食感になじめませんでした。
という感じで、マジョリカタイルを求めて飛んだ台湾の嘉義で歯の看板に着目してしまうことになりました。
目的とはぜんぜん違うけど、心惹かれる面白いものに出会えること。
それもまた旅の楽しさですよねえ。
私にとって、嘉義はマジョリカタイルと歯の街でした。
よっぽど歯のことが頭にこびりついていたのか、帰国前に台北駅付近の雑貨屋さんで歯のバッグを買ってしまいました。
このバッグは、嘉義での歯の思い出の証なのです。(「の」多すぎ)
以上で、台湾・嘉義のレトロ散歩(後編)を終わります。
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