2019年1月14日、ハルビンからロシア国境の街「綏芬河(Suífēnhė)」に日帰りしてきました。
ハルビン(哈爾濱)駅から綏芬河までは、以前は9時間半かかったようですが、最近開通した高速鉄道(動車)のおかげで片道2時間半に短縮!
おかげで、ハルビンから余裕で日帰りできました。
私が乗ったのは、下記の列車です。
行き:ハルビンを9時30分発→綏芬河に11時59分着
帰り:綏芬河を17時23分発→ ハルビンに20:00頃着
当日の模様を、朝から順を追ってご紹介します。
【目次】
- ハルビンから綏芬河への列車の時間を調べて予約
- 新しくなったハルビン駅から動車で綏芬河へ
- 綏芬河駅に到着したものの、駅前は何もない
- 路線バスで、マーケットのある街の中心部へ
- ロシア語やロシア風の建物がハラショー!
- 国境テーマパークと本物の国境はどんな感じ?
- 帰り:綏芬河駅からハルビンに戻る
- 結論:ハルビン-綏芬河は、余裕で日帰りできた
ハルビンから綏芬河への列車の時間を調べて予約
時期によっては、中国の鉄道は激混みになる可能性もあるので、予約しておく方がベターです。
私は前日だったか当日の朝にTrip.com(中国の旅行会社)使って予約しました。
日本語で調べて予約し、クレジットカードで支払えます。
若干の手数料がかかりますので、それを節約したい場合は、列車の時間と空き具合を事前にチェックするだけでも良いでしょう。
試しに、これを書いている翌日の午前中の列車を見たら、こうなってます。
予約した場合は、駅の切符販売窓口で予約番号&パスポートで見せれば発券してもらえます。
私が乗ったのは、ハルビン9時30分発で綏芬河に11時59分に到着する列車です。
お昼に綏芬河に到着すれば、昼食を食べてブラブラ散策し、夜にはハルビン駅に戻ることができます。
新しくなったハルビン駅から動車で綏芬河へ
乗車する駅は、この写真のハルビン駅(哈尔滨站)です。
2018年12月に新しくなったばかりの駅舎はピッカピカ。
ヨーロッパ風の美しい外観で絵になりますから、撮って撮って撮るべし。
2019年1月の時点では、まだ駅前広場を建設中でした。
途中の様子を見られるのは、なかなか貴重かもしれません。
4人組ミュージシャンのアーティスト写真みたいなのが撮れたので貼っておきます。
上の写真とは反対側から見たハルビン駅。
もはや中国というより完全にロシアに見えます。
なにしろ新しい! 明るい! 広々したハルビン駅の内部
トイレに入ってみると、トイレットペーパーの供給がハイテク化されていました。
指定位置に立って顔認識されると、下から紙がするすると出てくるのです。
最初は仕組みがわからなかったのですが、お掃除のおばちゃんが実演してくれて、感激のあまり「真厉害!真厉害!」と中国語で叫んでしまいました。
しかし、あとから「普通にデカいロールを置いとけばよくね?」
と冷静になりました。
綏芬河駅に到着したものの、駅前は何もない
ハルビン駅を出た列車は牡丹江駅などいくつかの駅で停車したあと、2時間半後には綏芬河駅に到着。さすがロシア国境の街だけあって、駅の表示板もロシア語が並記してあります。
いやあ、しかしですね。
駅前だから栄えているかと思っていたら大間違い!
綏芬河駅を出て周囲を見渡してみても、目に入るのは巨大なロシア風のバスターミナルと路線バスの乗り場ぐらいで、あとは閑散としていました。
これから開発されるのでしょうか?
路線バスで、マーケットのある街の中心部へ
駅前にはさっさと見切りをつけ、路線バス(1元)に乗って賑やかな街の中心部に向かいました。
実はどこが中心部なのかわからず、適当にバスに乗ったのです。
しかし窓の外を眺めておりましたら、何やら賑やかにマーケットが開催されている!
そこですかさず下車。
これだ!私が求めていたものは!
あとで知ったのですが、そこが街の中心部「中俄口商業貿易街地区」でした。
※中国語ではロシアは「俄罗斯」と表記します。露西亞ではありません。
短い動画も撮ったので、どうぞご覧ください。
ちょうどお昼時だったので、具を自由に選べる麻辣湯屋さんに入りました。
付近には、ロシア料理のお店もあるようです。
この日、いちばん私の心を鷲掴みにした商品。
豚の頭の丸焼きというインパクトに加え、無造作に置かれたメガホン型スピーカーからとめどなく流れてくる客寄せの声…. なんだろう、このむやみな情報量の多さは。
こちらは、山盛り積まれたほおずきの実。(たぶん、ほおずき)
看板を見てみると、ズラリと効能が書かれておりました。
薬草みたいなポジションなのですね。
豚もほおずきも見るだけで買わないんだけど、私が唯一お買い物したのが、この1元ショップ。
1元や2元の商品が店内にみっちり詰め込まれている、いわば中国のダイソー。
なんか掘り出し物がないか? と店内をくまなくパトロールしました。
だって1元って16円ですよ!!!! 10個買っても160円なんですよ!!!!
この店で狂ったように箱の中を物色して買いまくったのが、キッチュなワッペン類です。
ハルビンから列車で行ったロシア国境の街 绥芬河の一元ショップで夢中になって漁ったワッペンたち。
— こけし山田✈︎次は重慶 (@kokeshiyamada) 2019年5月12日
このダサみは、狙っては作れない!
あと、刺繍糸の始末が雑。でも1元だからいいの。 pic.twitter.com/aiAFWPsmFG
露天はほとんど中国の人が運営していたのですが、中にはロシアのおばちゃんがこじんまりしたお店を出しているのも見かけました。
なお、露天がある場所から少し歩くと、海産物を扱う店が並んだエリアもあります。
ロシア産の蟹がどっさり積まれていてカニ好きとしては垂涎ものですけど、買うのは無理ですので本当に見るだけ……
ロシア語やロシア風の建物がハラショー!
中俄口商業貿易街地区にはロシアからの観光客が多く訪れるらしく、ロシア語をやたらに見かけます。
メイソウにインスパイアされたXIMIにも、ロシア語のテロップが…!
なんなら、中国語よりロシア語表記の方が大きかったりします。
ロシア風味のかわいらしい色や装飾の建物たち。
窓辺のレリーフが、なんともステキです。
中国語&ロシア語併記の表記のみならず、パンダ&クマが仲良く並んだ電飾も発見!
タクシーの窓から撮ったのでクマが切れてしまいましたが、見ていてほっこり和みました。
いま写真を見返してみると、風神雷神図の趣きも感じさせます。
国境テーマパークと本物の国境はどんな感じ?
繁華街の露天や1元ショップに夢中になって、けっこう時間を使ってしまいました。
が、せっかくロシア国境の街まできて、国境を見ずに帰るわけにはいきません。
ってことで、タクシーに乗って国境付近のエリアに移動しました。
(バスでも行けます)
あっというまに着いた…!!
しかし、私以外に誰も歩いていませんでした。
前にどなたかのブログで見た国境テーマパークのようなものに入ってみようと門まで行ったのですが、私は外国人なので入れませんでした。
(私の中国語力では、そのように聞こえました)
残念!!
氷点下の寒さの中、こんな閑散とした場所で、ひとりぼっち。
私はいったい、ここで何をすればいいのでしょうか?
実は、この門景区の近くにあった巨大な産業会館みたいな建物に入ってみましたが、恐ろしいほど人がいなかったのですよ。
こんなに寂れていて大丈夫なのか? と心配になったぐらいです。
そして、この辺りからは(おそらく)本物の国境の建物が見えました。
じゃあ行ってみればいいんですけど…
めっちゃ寒いし、行っても特にやることなさそうだし…。
もう、いいかな、って…
国境ファンの皆さま、ごめんなさい!
国境の街まで行って、国境そのものは見ていません。
帰り:綏芬河駅からハルビンに戻る
帰りに、綏芬河駅で時間に余裕があれば、売店を覗いてみてください。
ロシアのお菓子がけっこう充実していますよ。
ロシアでいちばん有名なチョコレート「アリョンカ」も売ってました。
しかもレギュラーサイズが10元(160円)。
あれ? ウラジオストクで見たときは200円ぐらいだったけど?
なぜ国境を越えてきて、ロシアより安く販売されているのでしょうか?
うーん… ウラジオでの値段は私の記憶違いかなあ。
参考写真:ウラジオストクで買ったアリョンカのチョコレート。
ロシアのチョコといえばコレ!
結論:ハルビン-綏芬河は、余裕で日帰りできた
さいごに、もう一回繰り返します!
朝9時30分にハルビン駅を出て昼に綏芬河に到着。
午後から散策して夜には無事にハルビン駅に戻ってくることができました。
いやあ、行ってみてよかったです。
ハルビンの中心部もロシア風の建物があったりして「ロシアが近いな」とは思うのですが、国境の街はさらにロシア感が強かったです。
たとえ国境を越えなくても、2カ国分の風情を楽しめるなんて。
また、どこかの国で国境ギリギリまで行ってみたいと思った次第です。
↓ 中国の鉄道に乗る際の参考書。
日本在住の鉄オタ有志が編集している、日本語で読める中国鉄道の時刻表。という謎の体裁となっています。
こちらは一般的な書籍です。
おなじみ「地球の歩き方」。私もお世話になってます。