2019年4月18日(木)の夜、突如として始まった「広州便10,080円まつり(仮称)」。
いつも航空券の情報を発信してくれているSmartTravelJournal(ノホリミフデ)氏のツイートを起点に、あれよあれよという間にこの激安チケットの件がTwitter上を駆け巡りました。
私も「乗ったろ!」ってことで、7月と10月のチケットを購入。
航空券を2往復ぶん買って異様にテンションが上がった勢いで、自分好みの広州の見どころをまとめたのが、今回の記事です。
その後、4月19日(金)の午後になって、エラーチケットであることが判明。
購入者には、サプライスから個別に電話がかかってきて……
詳しくはリンク先をご覧ください。
結局キャンセルしましたが、サプライスからのお詫び金で改めて広州行きのチケットを買うつもりです。
今回の10,080円チケットで飛ぶ方も、改めてチケットを買う方も、
皆さんの広州旅行のご参考にどうぞ!
私も、自分自身の広州旅行の参考にします。
【目次】
そもそも広州って、食以外に何があるの?
中国好きな方なら、このフレーズを聞いたり見たりしたことありますよね。
「食は広州にあり」
実際、広州の魅力として真っ先に思い浮かぶのが「美食」だったりします。
わたくしも3年前に広州に行ったときは、老舗「広州酒家」で飲茶をたらふく食べました。
うむ。食は広州にあり。(看板にも書いてあります)
んが!
逆に言うと、食以外に、広州って何があったっけ…?
中国で有数の大都市である割には、意外と観光要素が思い浮かばないのが広州だったりもします。
0. 繁華街「北京路」で古代の道を見る
3年前の広州旅行時の写真を掘り返して発見した、唯一 観光地っぽい写真がこちら。
繁華街「北京路」の路面の一部がガラス張りになっており、その下に12〜14世紀の道が保存されているのですね。
こういうのをサラッと出してくるあたり、中国やっぱ真厉害!だわ〜
とはいえ、この道だけでは観光としてはぜんぜん物足りないわけで。
以下は、広州市街地および近郊、バスや高鉄で足を伸ばせばどんな観光ができるのか? を私なりに調べた結果です。
広州市内を歩く(騎楼建築、リトルアフリカ、小洲村)
1. 古い建物が残るエリアで「騎楼建築」を見る
しょっぱなは、私の大好きな古い建築群に登場していただきましょう。
2014年の記事ですが、この一文に注目!!!
越秀区や茘湾区、海珠区には昔ながらの街並みが意外なほど残っています。
上記のエリアでは、建物の2階以上部分が張り出していて歩道に日陰を作ってくれる「騎楼建築」が見られるのですね。
確かに、3年前「広州酒家」に行く途中にそうした建物が連なっていたのを思い出しました。なぜか写真には一切撮っておらず、後悔。
次に行ったときは騎楼建築のあるあたりを散策したいし、なんなら騎楼を活用した民泊にも泊まってみたいのであります。
(↓ 一例です。広州にいくつか騎楼に泊まれる民泊があります)
2. 大規模なアフリカ人街「小北」あるき
ちょうど昨日、安田峰俊氏の『さいはての中国』を読んで「行きたい!」と思っていたのが「小北」エリアです。
『さいはての中国』第2章の見出し
10万人の黒人が住みつく「リトルアフリカ」に潜入
以下、第2章より引用
市内で最大のアフリカン・タウンは広州駅から2kmほど東にある小北地区にあり、その存在は中国メディアのみならず一部の日本メディアでもすでに報じられている。
なんでも、アフリカから貿易にやってきた人が多く住んでいて、ある中華料理店は途中からウガンダ・ナイジェリア料理を出す店に変貌していくなど、なかなかカオスなことになっているらしいのです。
アフリカへ行くとなるとかなりハードルが上がりますが、広州なら行きやすいですよね。
以前シンガポールのリトルインディアに行ったときに「インドは難易度が高いけど、ここなら気軽にインド気分が味わえる!」と思った、あの感じでリトルアフリカを訪れてみたいと思います。
(実際に小北に行った方の記事はこちら)
上記のブログを読んでいてハッ! としました。
そういえば、私の大好きな本『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』で、広州のリトルアフリカのことが取り上げられていたのでした!
これはもう行くしかないです。行きましょう。
「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)
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3. 路線バスで行く、広州郊外の「小洲村」
次は、市街地から離れて郊外に目を向けてみましょう。
2016年に訪れて気に入ったので「また来よう」と思いつつ、3年が経ってしまいました。それが広州の郊外にある小洲村。
広州の市街地から路線バスで気軽に行けちゃう、こじんまりとした水郷です。
3年の間に観光地化が進み、今では小洒落たカフェや雑貨屋さんも増えている模様。
その変化っぷりも確かめてみたいと思います。
古い建物が残っている小洲村をうろうろ。 @広州 pic.twitter.com/jWeqdhGLLR
— こけし山田✈︎次はマチュピチュ (@kokeshiyamada) 2016年1月4日
小洲村の魅力&詳しい行き方は、この記事が詳しいです。
Airbnbでいい感じのお宿も見つけましたよ。
広州の小洲村だと、築160年の建物を改装した宿があるぞ!
— こけし山田✈︎次はマチュピチュ (@kokeshiyamada) 2019年4月18日
↓ ↓ ↓
小洲村 其光民宿.岭兰-近大学城生物岛 黄埔古港 琶洲会展中心 160年独栋老青砖明清大宅 (←この2行の文字列でググればでます)https://t.co/YgfbEOeKKE pic.twitter.com/sf5sTvNb5C
広州から長距離バスで世界遺産「開平」に日帰り
いっそ広州を出てしまうのも有りですね。
そこで推したいのが、世界遺産のある「開平」エリアです。
洋風でありながら、中華の味付けも混じっていて摩訶不思議な魅力がムンムンと薫る建築「碉樓」。広東省の開平の郊外には、それらの建物が点在しています。
例えば、この自力村。
菜の花畑の中ににょっきり。
こんな建物がぽつぽつと建っているのですよ。
建物によっては屋上まで登ることもできるんですよ。
以下、Wikipediaより
ディアオロウ(碉樓, diaolou,diaoは石偏に周)という高層の楼閣で著名な村落群で、現存の高層楼閣は1833棟にのぼる。これらの楼閣は華僑洋館とも呼ばれる西洋風の高層建築で、中国の伝統と西洋の建築意匠が見事な融合を見せている。
はい。正面のどアップをどうぞ。
装飾のレリーフといい着色といい、凝りに凝っているのがおわかりですね。
中を見学できる碉樓もあります。
これなんか、天井のレリーフが素敵でしょ、でしょ。
(膨大な写真を撮ってきたのですが、キリがないのでこんぐらいにしときます)
前に開平に行ったときは香港→深セン→開平と移動したのですが、広州からだと長距離バスで行きやすいようです。
2016年時点のこの記事でこう書いてあります。
開平へは、広州に数か所あるバスターミナルのうち、芳村とジャオコウバスターミナルからバスが約20分に1本出ています。広州駅に近い広州市バスターミナルからも約40分に1本出ています。広州から開平に行くのは、とにかく便利なのです。
2017年時点での詳しい行き方はこの記事に書かれています。
開平がどんなところかは、わたくしの旅行ツイートまとめもご覧ください。
広州から高鉄で汕頭(スワトウ) or 深セン日帰り
バスの次は、中国が誇る高鉄(新幹線的なもの)でさらに足を伸ばしてみる方法です。もう、ぜんぜん広州から出ちゃってますけど、ギリギリ日帰り圏内ですから…
1. 古い建物が残る汕頭へ高鉄で3時間半
汕頭(スワトウ)といえば…… そうですね。
廃墟みたいな近代建築が見どころだったものの最近は再開発の波にのまれてどうなっているかわからない。とはいえ、とにかく気になるし一度は行ってみたい街ですね(byわたし)。
ここに載っている建物たち、いちいち味わいがあるので見てください!
2015年に突如としてツイッター界隈で拡散した「スワトウ=廃墟」というイメージはここから始まったのです(たぶん)。
これらの写真を見たあと、「スワトウに行きたい行きたい」と思っていたにも関わらず、5年が経ってしまいました。
その間に、かなり再開発が進められ、もう往時の姿は見られないようです。
しかし、ぜんぶが取り壊されたというわけではなく「修復」という線もありますから、やっぱり自分の目で確かめてくるしかありません。
高鉄(中国の新幹線)を使えば、広州からスワトウまで3時間半〜4時間ていどです。
日帰りもできますけど、1泊して朝の風景を見学するのも良さそうですね。
(画面はTrip.comの4月のある日の便)
2. イノベーション都市「深セン」には1時間以内で行ける!
最近、日本でもすっかりメジャーになった中国の先端都市「深セン」。
広州からなら、高鉄で最短36分、ちょい遅めの便でも2時間以内で行けます。
※広州には「広州」「広州東」「広州南」「広州北」など、駅名にバリエーションがありますからご注意ください。
(画面はTrip.comの4月のある日の便)
しかも深セン行きなら、東海道新幹線かよ!? ぐらいの本数が出ております。
例:4月の午前8時台で13本
以上。
広州行きの激安チケットの購入を機に、ハイテンションでまとめた広州&近郊の見どころです。
チケットはいったんキャンセルしたものの、改めて買って行きます!
皆様も、これを参考に広州に飛んでみてください。
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「食は広州にあり」って本もあった!
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