キューバには古い建物がいっぱい残っていることは重々承知の上で、それを主な目的に訪れたのですが、私としたことが……
まったく想定していませんでした。
嬉しい誤算でした。
タイトル通り、ハバナ旧市街はタイル好きにとっての天国だったのです。
今回は、ハバナを歩きに歩いて採取してきたタイルコレクションをお届けいたします。
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【目次】
- 1. みんな大好き❤︎私も大好き❤︎ マジョリカタイル
- 2. 足元に注意! そこに美しいモザイクタイルがあるから
- 3. くすんだ色も愛おしいセメントタイル
- 4. 味わい深いヘタウマ風の手描きタイル
- 5. いろんな色&柄を組み合わせるフリースタイル
- 6. 分類しきれなかったタイル
1. みんな大好き❤︎私も大好き❤︎ マジョリカタイル
タイル自体の色といい、建物の鮮やかなブルーとの組み合わせといい、一番好きなのがコレ!出し惜しみせず最初に持って来ちゃうよ。
まずは引きのお写真。

近づいてみました。

あああ! 残念ながら、青いペンキがタイルにまではみ出しちゃってます。
でも、端っこ以外は綺麗に残ってていいでしょ。
ぐいぐい寄ってみました。
黄色い部分、濃淡と釉薬のヒビが味わい深くていいでしょ、いいでしょ。

以後、マジョリカタイルは、「引きの写真」→「寄りの写真」の順で貼っていきますね。
お次はブルー系のタイル。


お次はグリーン。

ブログにあげるために、写真を見返していて気づきました。
このタイル、正方形の角が合うようにキチッと貼っていくと、四つ角部分に緑の花模様ができるはずなのですが、ズレてますね。

こちらは、四つ角を合わせて貼ることで、白い部分が繋がっておりますね。

マジョリカタイルは、上部に貼られる細長いタイルにも要注目です。
一番上の部分は損傷が激しくて惜しいのですけど、チューリップ状の模様が生きていて良かったです。

これは、ちょっと毛色の違う横長ロング。
それを窓の下にアクセント的にちょこっとあしらってあるのがイイ!
柄が太陽ってのも珍しいですよ。

上下の帯がつる草模様って、これまたステキすぎじゃないですか?

【2025年9月13日追記】
2018年にキューバのハバナで大量のマジョリカタイルと遭遇した後、2020年からはコロナ禍に突入。
海外に行けない期間中、私は米国のショッピングサイト「ebay」でマジョリカタイルを買うことにハマっていました。
毎日毎日ebayを徘徊し、欲しいマジョリカタイルを探しまくっていました。
で、あったんです! ハバナで見た太陽のタイルと同じものが!あったのです!

裏面を見ると、日本製で「S」のロゴマークが見えます。
今もタイルを作り続けている佐治タイル株式会社が、戦前に輸出していたタイルなのですね。

私が太陽柄のタイルを買ったのは、インドのお店です。
つまり…100年ほど前に日本からキューバに輸出されたタイルを、 2018年に日本からキューバを訪れた私が見て、2024年にアメリカの通販サイトebayを通じて、(同じく戦前に多くのタイルが日本から輸出されていた)インドのお店から購入した、というお話です。
キューバとアメリカとインドと日本。いやあ、国境と時代を跨いでますねえ。
これ以外にも、ebayで日本製マジョリカタイルをたくさん見かけて、どんどん買っております。
アンティークタイル好きな方は、eBayで探してみることをお勧めします。
検索窓に「art nouveau tile」「antique tile」などと入れると、どっさり出てきますよ。
【追記ここまで】
2. 足元に注意! そこに美しいモザイクタイルがあるから
旧市街の中心部の大きめな建物は、2階部分がせり出して日陰のある歩道を作り出すアーケード建築(※)になっております。歩く時には、足元に十分ご注意ください。
小さなタイルをびっちり組み合わせて絵や文字を表現したモザイクタイルが、そこかしこに施されているのです。
※この建築方式、台湾やマレーシア、中国の南部でよく見かけました。中国語だと「騎楼」と呼ぶらしいです。どこで発祥して、どのように広がったのか気になります。
一番のお気に入りはこれ。
ちょっと古代ローマっぽくないですか?
行ったことないので、あくまでイメージですけど。

お鍋と食器、グラスの組み合わせ。
おそらく、この建物はもともと高級な飲食店だったと思われます。
今はすっかりさびれた感じのお店の入り口です。

甕とポットと柄杓。
中に入っているのは、お水なのか?お酒なのか?

以下、インスタで絶大な人気を誇るアカウントの真似をして、自分の足を入れてみました。足がこ汚いのは許してください。
なお、キューバ旅行中ずっとこのサンダルで過ごしていたら、足の甲がくっきりとキューバ焼けしました。日焼けは旅の勲章だから……



この方、同行者でもなんでもないのですが、たまたまそこにいらしたのでパチリ。
モノだけより、人が少しでも入っていた方が雰囲気が出るので好きなのですよ。
場所は、ヘミングウエイの常宿として有名な「Hotel Ambos Mundos ホテル・アンボス・ムンドス」の中です。

タイルではないのですが、アーケード建築で見られるお仲間として貼っておきます。

右斜め下に少しドアが見えますでしょ。人んちの入り口です。
開けっぱなし状態で可愛いタイルが見えたので撮ってしまいました。

3. くすんだ色も愛おしいセメントタイル
ベトナムやアモイでよく見かけるセメントタイルも、ハバナ旧市街のお宝です。
まず、お宿の建物入り口で撮ったのが最初。
(なので、足の置き方が定まっておりませんね)

そのあと、下を見ながら旧市街を歩いていたら、あるわあるわあるわ……
数が多いので、2枚ずつ貼っていきましょう。
同じタイルだけを敷き詰めるのではなく、途中で違う柄が混じっています。
時間をおいて補修した際に、同じ柄がなくてそうなるのかもしれません。

右の写真。足の右側のタイル、柄の向きが揃っていないのが惜しいです。
こういうとこにもキューバらしいユルさが垣間見れます。

左側。最初の2枚の右上をご覧ください。このタイルです。
右側。落ちていた缶ををアクセントに使わせていただきました。

このグリーン系の2枚は、「Hotel Ambos Mundos ホテル・アンボス・ムンドス」の中。旧式エレベーターで上階に登った際に撮りました。

建物の入り口ドアが開け放たれているのをいいことに、ちょっと失礼して……
このタイルは、どこに分類していいやら。とりあえずここに。

4. 味わい深いヘタウマ風の手描きタイル
この状態でも残っていてくれてありがとう!と言いたくなるよね。

例によって、寄りましょう。

左:口からボールチェーンを垂らす少年。
右:ドラゴンに乗っかる天使と、その子に突っ込みを入れる天使
これは宗教画なのでしょうか?

うーん。現地でこのタイルをしげしげと眺めたときは、天使の顔が少しずつ違って見えたので「手描き」だと思ったのですが、この写真だとわからないですね。
さすがに手描きってことはないか……。
もうひとつ、どうぞ。

これは一体、何を表現した絵なのでしょうか。
下克上ぽみを感じますけど。

5. いろんな色&柄を組み合わせるフリースタイル
これもモザイクタイルといえばモザイクなのですが、2番目に紹介したものとはぜんぜん違うので別扱いにしました。
ありあわせのタイルを使って、なんとかしたように見えるタイプです。
旧市街でけっこう見かけました。
左側の壁は、比較的 同じ正方形のタイルが揃っておりますが…
右はまったくのフリースタイル。
バラバラの大きさの石を積み上げて石垣を作るみたいな感じ?

ピンク、緑、黄色と、ある程度の色の規則性がある。
のだが、大きさはバラバラなので、組み合わせが大変そう。
石垣タイプ(さっき勝手に命名)と言える。

こちらは、柄物も混ぜたさらに上級のフリースタイル。

タイルの大きさと色柄はバラバラながら、一部の色が壁のブルーとリンクしていてイイ!

左下の部分、不規則にタイルを並べて最終的には正方形を作っていて感嘆!

6. 分類しきれなかったタイル
マジョリカタイルとは違って、凹凸とぽってりした釉薬がないタイプ。
こういうタイルの呼び名がわかりません。


比較的新しかったので、石を敷き詰めた風の最近の建材なのかも。
ちなみに床ではなく、壁です。

では、最後を地味に締めていただきましょう!
名前知らずだけれど、重厚な木造のドアの横にちんまり貼られている(残っているのが)が愛おしいタイルです。

以上で、セレクトしきれずに載せるだけ載せた、ハバナのタイル天国レポートを終わります。
現地でも、写真を整理しながらも、思いましたけど、
やっぱタイルいいわ〜
次は、どこでどんなタイルに出会えますかねえ。
【関連のブログ記事】
↓ 最初の方に出てきた太陽柄のタイルを、日本から海外に輸出していた佐治タイル。
同社が戦前に世界中に販売網を張り巡らせていた様子が、当時のポスターから伺えます。
(ということも記しているブログ記事です)
マジョリカタイル好きなみなさま!
↓ 私の持てる限りの体験&知識を詰め込んだマジョリカタイルのまとめ記事です。
【タイル好きな方におすすめの書籍】
日本製のマジョリカタイルの写真がどっさり!
タイルコレクションの道標にもなります。私も持っています。
↓ 楽天ブックスは、こちら。
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↓ なんと!【ふるさと納税】の返礼品として、マジョリカタイル(復刻版)がもらえる自治体があります。兵庫県南あわじ市です。製造は株式会社淡陶社。
※ 和製マジョリカタイルをコレクションしていると必ずお目にかかるのが、菱形の中に「 DK」と書かれたダントー社のマークなのであります。
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