こけし山田のゆるゆるブログ

横浜在住おばちゃんの旅行の記録などなど 

世界遺産・開平 自力村 と廃墟の赤坎巡り 2018春節

古い街並みや古い建物に目がないわたくし。

特に中国の古鎮や老街を歩くのが大好きでありまして。

何しろあの広さでしょ?歴史でしょ? 行っても行ってもキリがないほど古い街があるのです。だから、行くなら優先順位をつけなきゃなりません。

その筆頭にくるのは、「早く行かないとヤバいところ」であります。

というのも、再開発や観光地化によって街並みがガラッと変わってしまう懸念があるためです。

 

以上、前置き長くてごめんちゃいね。

 

 

2018年2月の春節期間中に行った、世界遺産・開平の自力村とその近くの街・赤坎でのツイートをまとめました。

 

そもそも、この旅のきっかけは…… 

開平の赤坎という街が再開発されてしまうことを、ツイッターで知ったからです。

中国って、やると決めたら実行するのが早いじゃないですか。

だったら、早く行かないと無くなっちゃう!

と、焦って香港行きの航空券を買った次第です。

 

 この風格溢れる建物たちが再開発で壊されてしまうのですよ…

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旅程は以下の通り 。この流れでツイートを貼っています。

 

成田空港→香港空港→鉄道で深センに移動し深セン

→長距離バスで開平へ→タクシーで自力村→三輪タクシーで赤坎→路線バスで開平に戻ってホテル泊

→翌日もう1回バスで赤坎へ→路線バスで開平に戻り→開平から深センまで長距離バス→香港泊→成田空港 

 

【目次】

※見たい項目をクリックすればピュッと飛べます。

 

 

香港は旧正月真っ只中。空港で目出度いイベントに遭遇

 

 

 

 

 

深センに1泊し、地味な正月を過ごす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深センからバスで5時間弱で開平に到着

 

 

 

 

タクシーで世界遺産・自力村へ

 

開平の市街地から自力村に向かうタクシーの窓から見えた風景。

観光エリアに限らず、こうして楼閣は点在しているのでした。

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あたかもフィルターをかけたような色になっておりますが、タクシーの窓がこの色だったのですよ。

なお、自力村まで片道100元。ぜんぜん嬉しくないスペシャルプライスだ。

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自力村は、思いっきり観光地化されておりますので、入り口でチケットを購入せねばなりません。ほかのエリアと合わせてチケットを買えば2割引(8掛け)になるってよ。

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再開発で取り壊し予定の街 赤坎へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真がうまい人にお願いしといた上で、私は私で持参したEos kissで撮りまくりました。街中をバイクが走っている風景を撮るのが好きです。

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自分を棚に上げて思いましたよ。

「観光客、来てるな〜」って。

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再び深センを経由して香港へ

 

 

 

 

 

 

2018年12月3日追記

あれから10ヶ月が経ったけど、赤坎はいったいどうなったのだろう。

と思って検索したら、日本人で訪れた人のツイートにより「強制退去されられた」ことを知りました。それが9月下旬のツイートで、建物はまだ残っているようでした。

いまはどうなんだろうか。

 

 

 

中国の世界遺産 (楽学ブックス)

中国の世界遺産 (楽学ブックス)

 

 

 

 

 

【雲南散歩2017】麗江古城からバスで行く「白沙鎮」のお粥的な味わい

前回書いた麗江古城、たいへん満喫したわけですが。

なにしろ一大観光地であり、視界に押し寄せる圧倒的な情報量と人の多さに「もうお腹いっぱいで疲れた…」となってしまう場所でもありました。

それと対象的だったのが、今回ご紹介する小さな村、白沙鎮です。

 

麗江に行くまでは、この村の存在を知らかったのですが…

 

麗江古城で泊まった宿の女性に、「束河古鎮」に行く予定だと伝えると、こんな答えが返ってきたのです。(会話は英語で行われました)

「束河は麗江を小ぶりにしたような観光地なので、行くなら白沙が良いよ。私が行った10年前は車も走っていないような田舎で、とても良かった。今はさすがにそれほどでもないけど、まだナチュラルな状態でおすすめ」

(うろ覚えながら、こんな内容。英語のnaturalが頭に残っています)

 

よし!それだ!

人に勧められたらとりあえず乗ってみる性分です。

 ってことで、白沙鎮に行ってみることにしました。

 

 

【目次】

  

1. 麗江古城から白沙鎮への行き方

麗江古城の大水車の近くにタクシー乗り場があります。

そのタクシー乗り場付近にある「あっちがバス停」という看板(実際は中国語)に従って進むと銀行の前にバス停があります。

そこから6番のバスに乗ってください。

料金はたぶん1元か2元です。

 

バスに揺られること30分。

窓の外の風景が、街から村へと変化していきます。 

農家の人が牛を引いて歩いている様子が見えたりしますよ。

 

着きました!このバス停で降りてください。

私が乗ったときは運転手さんが大声で「白沙〜 白沙〜」と教えてくれました。

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このバス停で降りた後に、どこに行くかで歩く方向が決まります。

A:白沙壁画を見に行くなら、前に進む。

B:壁画を見ずに村に行くなら、後ろに進む。

 

A:壁画エリアに行った場合はこうなります

とりあえず「なんだか壁画が見どころのようだし見ておこう」と前に進みました。

見落としようのない、この看板が目印です。

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ここで注意!

壁画エリアに入るには入場料30元が必要なのですが、「麗江古城の保護費」として80元も同時に徴収されます。なんでやねん。

その80元は、気分的に麗江古城に入るときに払いたかったな。

 

さて、この白沙壁画の敷地内。

壁画があるのは薄暗い建物の中だし、立ち位置から壁画までの距離があるので、ほとんど目視できないのですよね。

 

しかも、敷地内にある複数の建物が、なぜか閉まっていたのですよ。

こんな感じで。

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うっうーん。

仕方ないので、ツッコミどころのある看板を撮ってみたり。

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右:一文字ずつ英訳したことにより、アクロバティックな表現に。

左:ピンイン表記により、英語圏の人にはHALLということしか伝わらない。

 

でもね、でもね。

見られるものがなさそうな中でも、なんとか見どころを探すのが旅の醍醐味ですよ。

 

おうおうおう!

石畳がグレーとグリーンのチェック模様になっててステキ!

一体これはどんなマジックなんだい?

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苔よ。お前のせいか。

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というふうに、見どころが有るような無いような壁画エリアでした。

なので、皆さんは110元払ってまで、ここに入場しなくても良いかもです。

 

この壁画エリアを省く場合は、こうなります。

B:壁画を見ずにダイレクトに村に行くなら後ろに進む

バスを降りたあと、来た道を少し戻って、右側に伸びる道をずんずん進んでください。

たぶん、ここに出ます。

この門が白沙のランドマークです。

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「??文化遺産納西族古王国之都」と書いてあるように、白沙はナシ族の村です。

なので、ナシ族の象形文字であるトンパ文字も少し見かけましたが、麗江古城ほどにはトンパ文字推しではありませんでした。

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ってことで、村の中をテキトーにぶらぶらしましょう。

 

2. 白沙鎮の魅力とは?のどかさです 

お土産屋さんもあるにはありますが、全体的にのんびりしているのですよねえ。

キラキラの観光地・麗江古城とのギャップがすさまじいです。

ご馳走を食べた翌朝のお粥にホッとする感じでしょうかね。

 

こんな比較もできます。

麗江古城世界遺産に指定されバリバリ観光地化 →フルメイクの美女

白沙鎮:文化遺産に指定されているが、ふんわり観光地化 →すっぴんの田舎少女

どっちの持ち味も良いのですよ良いのですよ。

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山が近いな〜 と思いながらぶらぶら。

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青い空に映える土壁が良い!などと思いながらぶらぶら。

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土壁というか、土で作ったレンガを積み上げているわけですけど、異なる色を組み合わせているのが面白いです。

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この石造りの壁も地味に良いですねえと感嘆しながら、ぶらぶら。

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右側の写真をご覧くださいまし。

角ばった石ではなく、こんなに不規則な形を積み上げてるのって逆に凄くない?

この状態でよく崩壊してないな、と不思議に思いました。

 

珍しい後ろ姿を発見。

麗江でちょくちょく見かけた瓦猫、白沙鎮にもいました。

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こんな感じで白沙鎮は地味なのですが、そこが良いのでしばしお付き合いくださいませ。

 

牛がいます。普通に道を歩いてます。

おそらく畑でひと仕事終えてきた現役の牛さんですね。

後ろ足がめっちゃ泥だらけですね。

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上の牛さんの後を子牛が追っているわけですよ。

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私が持っていたキャリーケースに一瞬興味を示して近寄ったあと、プイッと行ってしまいました。キュン…!かわええ…めんこい… 

 

続きましては…

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はい。トウモロコシです。

門から黄色いトウモロコシが見えていたので、入り口にいたおばあさんに「可以拍照吗?(写真を撮ってもいいですか)」と声をかけて門をくぐりました。

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中にいたおじいさんにも声をかけ、快く「可以、可以」と言ってもらえました。

言ってみればただのトウモロコシですけどね。撮りたかったんですよ。

 

こういう感じで、のどかな村をぶらぶらします。 

 

売っているものも圧倒的に素朴です。

この巨大な松ぼっくり、どうやって消費したらよいのでしょうか?

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荷台に積んであるものも、麗江古城とはぜんぜん違いますよ。

私にはどうにもハリネズミに見えてしまいました。

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と、ご紹介してきた白沙鎮。

 実はわたくし、白沙鎮には2回行きまして。

1度目は麗江から日帰りしたのですが妙に気に入ったので、泊まるつもりで翌日にまた来てしまったのです。

 

そんな状況ゆえ宿の手配をしていなかったのですが、歩いているうちに数件の宿が目に入ります。「⚪︎⚪︎客棧」という看板が目印です。

 

 

適当に入ろうとした1軒目の宿が応答なしだったので、2軒目にトライ。

ワンワンと激しく吠えるヨーゼフ(勝手に命名)がお出迎えですよ。

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このお宿が大当たり!でした。

このときのツイートがこれです。

 

改めてご紹介しましょう。

室内は、水回りも含めてぴっかぴかにリフォームされています。

ベランダに面した窓がこんなに大きいので、異様なまでの開放感が…!

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圧巻は広々としたベランダです。(上の写真右側と下の2枚)

3箇所も椅子が設置されていますから、くつろぎ放題ですよ。

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左:部屋から中庭を眺めた様子。

右:1階の部屋の前まで来てみました。

この宿のつくり、既視感があるなと思ったら、モロッコのフェズで泊まったリヤドとそっくり!ですよ。

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つまり、くつろぎスペースの中庭を囲むように客室が配置してあるのです。

さらなる共通点は、 中庭に面した部屋の扉に美しい細工をほどこしてある点です。

 

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部屋の中にあった注意書きにヨーゼフが登場していました。

「木造の建物で音が響くから静かにね」的なことが書いてあります。

確かに2泊目に1階の部屋に移動したら、上階の物音がかなり響きました。

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部屋の中のレンガの侘び寂び感 vs. QRコードで情報が入手できる先端感

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このお宿に泊まった夜、7時半頃に晩御飯を食べに外に出たのですが。

なんってこった!

小さいながらもちょっとした観光地なのに、飲食店が開いてないのです。

ええええ!ちょ、ちょっと…

夜遅くまで賑わっていた麗江古城とのギャップが…またしても発揮されました。

 

そこで、晩御飯は露店で買った果物に決まりです。 

すでに外は暗くなっていたので、ISO感度上げまくって撮ってもブレブレ。

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リンゴらしきもの、桃らしきもの、未知のものを買いました。

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結果…リンゴらしきものは実は梨であり、桃らしきものはガリガリの果肉。

アルマジロみたいなものは蛇皮果、英名はサラ(もしくはサラサ)といいまして、すっっぱい果実の中にビワ並みの大きな種が入っております。

右下の白い果実は、ペピーノというナス科の南米原産フルーツでした。

この中では、ペピーノがイチ押し!です。

 

などとのんきなことを書いていますが、実はこの夜に盛大に腹を下しました。

直前に口にしたのが、これらの果物なので、とりあえず犯人扱いしておきます。

水道水でざっと洗って口にしたのが敗因かと察せられます。

怖くなったので、以降の雲南旅では果物は熱湯をかけてから食べることにしました。

 

しかしながらね。禍福は糾える縄の如しって言うじゃないですか?

 

思いっきり腹を下したので、翌日も体を休めるために、同じ宿にもう1泊することにしたのですよ。2階の部屋が理想的でしたが、予約があるそうで1階に移動。

そこで半日ほど伏せって休息していたところ、お宿の5歳児となんとなく話す機会があったのですよねえ。赤いセーターを着た「地下鉄のザジ」みたいな女の子です。

 

わいの中国語を試すチャンスや!と話してみると、子供はこちらが外国人であることに配慮してくれませんから、自分の中国語のダメさ加減を噛みしめました。 

とはいえ、なぜか「食べる?」ってムカゴをくれたりね。

自分では仲良くなれたと思っておりますよ。

 

そうこうしている間に、なんとなく流れで、「今日は一緒に晩御飯を食べない?」とオーナーのおばあさんに言われまして、遠慮なくご相伴いたしました。

 

そのときのツイートがこちら。

 

結局は、これが白沙の一番の思い出になっているのですよねえ。

 

麗江の宿ですすめられた白沙になんとなくやってきて、気に入ったので再訪して1泊し、腹を下したら、結果的にお宿のご家族と晩御飯。

 

旅先で流れに身をまかせるってこんなに楽しいんだ! 

と改めて感じた白沙滞在でした。

 

なので、皆様に別にこの宿をすすめるわけではありません。

皆様は皆様で、その時の旅先の流れに身を委ねてみたらイイのでは?

などと思う次第でございますよ。

 

また行きたいです白沙。

次はちょっと手前のバス停で降りて、白沙鎮よりさらに何にもない田舎道を歩いてみたいと考えております。

 

あ。麗江に戻るには、あのバス停からまた6番のバスに乗れば大丈夫ですよ。 

 

 

2018年1月10日追記

約4年前の白沙の様子が記されているブログ記事です。

麗江古城と比べて「開発されてないなあ」と思った白沙ですが、この時は、もっと素朴な状態だったのですね。

中国の古い町は、どんどん開発が進んで「それ、開発しすぎーーー!」な状態になってしまうので、一刻も早く訪れたほうがよさそうです。(自分へ言い聞かせるように書いています)

blog.goo.ne.jp

 

【雲南散歩2017】トンパ文字、瓦猫、バラ餅…私が決めた麗江の見どころ10選

2017年10月の後半、行ってきました雲南省世界遺産麗江古城

  

今回はタイトル通り!

私がこれだ!と思った麗江の見どころをご紹介しますよ。 

  

【目次】

 

1. なんだか可愛い、カラフルな象形文字トンパ文字

やはり麗江といえば、ナシ族(納西族)のトンパ文字は外せません。

街を歩けば、壁にも看板にも、道路の標識にまで、これでもかこれでもかと表示されています。

例のスローガンだって、この通りです。@忠義市場

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しかしながら、帰国後に読んだ本「西南シルクロード少数民族の旅」には、こんなふうに書いてありました。 

東巴文字を見たいと思うが、どこで見られるのか見当がつかない。そこで、掛け軸を売る店には東巴文字があるのではと探していると(中略)漢字の掛け軸はあるが東巴文字は見当たらない。

このあとの記述では、店のご主人が自分が書いた東巴文字の掛け軸を10本ほど抱えて出てきたことが記されています。

著者の川西正幸氏が麗江を旅行されたのは1987年と2000年。

その時点では今ほどトンパ文字は街にあふれていなかっのですね。

 

つまり、その後になって麗江の観光資源としてトンパ文字を活用することに決め、それがうまくいっているのですよね。

絵文字っぽくもあって、21世紀に生きるわたしたちと意外と親和性が高いのですねトンパ文字

語感もなんだかかわいいですよね。トンパって!

 

では、いろんなトンパ文字をどうぞ。

 

トンパ文字のある朝。

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トンパ文字初心者にありがたい、基本的な用語の一覧表。

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上記の写真の中から四季を表現する4文字をピックアップしてツイート。

 

 

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写真右下に見えるのは、水牛の角を扱うお店です。

麗江で牛といえば水牛なのでした。

水牛のお肉を食べられる飲食店もありましたが、行っておりません。

 

 

麗江古城内にあるお店の看板は、上からトンパ文字→漢字→アルファベットと表記するのが、一応ルールになっているようでした。

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しかし、この一番下はConvenience storeと書いた方が英語圏のひとに伝わると思うんだけど。ピンイン表記って誰にとってのニーズなんだろうか。

 

こちらの看板は、英語圏の方にも意味がわかりますね。

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こちらはちょっと変わり種。

漢字表記も、絵文字っぽくアレンジされておりますね。

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気になるお店だったのですが、何しろ閉まっていたので、何が売られているのか不明です。どなたか確かめて来てくださいまし。

 

このほかにもたくさんのトンパ文字を撮ってきたのですが、キリがないのでまた別の記事に分けて書くかも。書かないかも。

 

2. お口いっぱいにバラの香りがぷわん「鮮花餅」

古城内を歩いていると、あちこちから漂ってくるのがバラの香りです。

なぜお菓子屋さんの店頭に大量の花びらがあるのかといえば…

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お店で売られているパイ、中身がバラの花びらだったのです。

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作るとこを撮らせてもらったのですが、かなりの量の花びらを包み込んでいました。

この店で2個買って食べた後、しばらく自分の口から もわんもわん とバラの香りが漂っていました。

翌日にボディからバラの芳香が発生してもおかしくないな、と思いましたえ。

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私はたまたまこのお店で買いましたが、古城内には「こんなに店があって商売は成り立つのかな?」と心配になるぐらい、鮮花餅(バラ入りパイ)のお店があります。

 

バリエーションとして、ジャスミン入りもありました。

これは、翌日に別の店でバラ&ジャスミンを1個ずつ買ったときの袋です。

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この後に行った大理でも鮮花餅は売られていましたので、麗江というより雲南の名物のようです。 

麗江空港でも販売されていますので、古城であわてて買わなくても大丈夫ですよ。

 

※余談ですけど、中国語でバラって「玫瑰」なんですわ。

なんだか喧嘩が強そうな名前で意外なのですわ。

 

3. 石畳の道をガタガタと行き交う人力の三輪車

古城内の地面は、おもいっきり石畳です。

なので、移動はこうなります。

 

 今回の雲南旅では「可以拍照吗?(写真を撮ってもいいですか)」を駆使すると決めて、実際に駆使した結果です。

わたしを乗せて、ガタガタ道を漕いだり押したりして宿まで運んでくれたおいちゃんです。いうても、下手したらわたしよりかなり若いような気もしますけど。

快く被写体になっていただけて嬉しいですよ。

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なお、座席は白い部分です。ここに後ろ向きに座ります。

 

 

古城内は、道がガタガタのせいか観光客が多いせいか、自動車とバイクは見かけず、大活躍しているのが人力の三輪車や台車なのでした。

  

お父さんのお手伝いをするこの子があまりにも可愛いくて可愛くて。

なんども見返している写真です。

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このシーンもお気に入りです。

知り合いのおっちゃん同士がすれ違いざまにご挨拶。

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こういう、はみ出す勢いでこんもりと荷物を積んだ状態がたまらなく好きです。

(どんな嗜癖なんだよ)

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4. 屋根の上にちょこんといる守り神「瓦猫」

麗江古城を歩くときには、是非とも屋根の上を見ていってください。

ときどき、ちょこんと猫が立っているのですよ。

 

おわかりになるだろうか?

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猫の近くまで移動してズームしました。

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瓦と同じ素材でできたこの猫、その名もまんま「瓦猫」だそうです。

どうも雲南では魔よけとして屋根の上に置くらしく、大理でも見かけました。

 

瓦猫は、口を大きく開けていて牙が見える状態のものが多いです。

この写真が一番わかりやすいかな。

なにしろ屋根の上にいるので、できるだけ近寄って最大限にズームにしないと顔が鮮明に撮れません。 

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※このブログ記事に、雲南各地の瓦猫の分類が掲載されています。

ameblo.jp

 

この瓦猫、たまに赤いスカーフを巻いていたりします。

なんなら、おしゃれにストールをまとっているタイプもいました。

わたし、こんなに上手にストール巻けないよ…

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さらに、珍しいタイプも見つけました。

左は毛を逆立てた猫か? あるいはもはや犬かな?

右は中国でおなじみの獅子ですよね。シーサーとの類似性を感じます。

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 というように、麗江周辺には屋根に魔除けの動物がいますので、斜め上を見て歩いてくださいね。空もキレイですし。

 

5. 足元を地味に彩っている、小石と瓦の細工

麗江古城の南門に向かう道を歩くときには、足元にもご注目。

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 小石と瓦素材を組み合わせて、花柄などがあしらってあるのですよ。

この地域の少数民族 ナシ族の伝統的な手法なのかな? 

というのも、このあとに訪れたナシ族の村「白沙鎮」でも、こうした細工を見かけましたので。

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6. やたらに見かけるモフモフの大型犬

これまで中国のあちこちに行ってますが、麗江ほどモフモフした大型犬を多く見かけたことはありません。

そもそも、リードで繋がれていないワンコが大小問わずにめっちゃいるのです。

わたくし犬が苦手めなのですが、麗江のワンコたちはほんわかした雰囲気だったので、平気でした。みんなに愛されているんだね。

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しあわせとは … ↓ しあわせとは … ↓ しあわせとは … ↓

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 7. 古い瓦屋根にちんまり咲いている黄色い花

地味なのですが、わたくし的にはこれをトンパ文字の次に推したいぐらい! 

日本でいうマツバボタンの仲間がやたらと屋根の上に生えているのです。

古びた灰色の瓦に、小さな黄色い花が可憐に映えます。

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せっかく一眼レフを持っていったので、花にピントを合わせて撮るべし撮るべし。

しかしながら、どうしても瓦にピントが合ってしまう……。

違うんだ、そうじゃないんだ……。でも撮ったので載せます。

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8. 野菜乾物肉日用品ごっちゃりあるある忠義市場

どこに旅行しても、必ず訪れるのは地元のひと御用達の市場です。

麗江古城にございますのは、忠義市場。

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階段に座らせるかのように瓶をずらりと並べているのが、良いわ〜良いわ〜。

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こういう量り売りの栗屋さんにも支払い用のQRコードが置いてあるのが、いかにも現代の中国って感じでした。

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9. 石畳の両側にずらりと立ち並ぶ古い建物たち

ここまで肝心なことを書き忘れていました! 

麗江古城といえば、そもそも古い建物たちが見どころなのでした。

 

店がオープンする前、静かな朝の時間帯に散策するのがおすすめですよ。

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真ん中のザルを中心に切り取ったこの絵づらが、妙に気に入ってます。

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お空が青い青い麗江です。

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10. 徹底的に整備されたトイレ、ゴミ箱、観光案内

最後にまとめ的に書きますけど、本当に麗江古城の観光地化はすさまじいです。

完璧に整備されています。

中国といえば、どうしても日本と比べてトイレの清潔さや紙の無さが心配になるのですが、麗江古城の場合その心配はありません。(わたし基準による)

 

景観を邪魔しないようなゴミ箱もいたるところにあります。

これでは散らかしようもありません。(いや別に散らかしたくないけど)

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要所要所には方向案内やMAPがある上に、観光客が多い場所には案内人も配備。

道やトイレの場所を尋ねることができます。

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「ここまでやるのか」と感嘆しました!

 

 

というわけで駆け足で紹介した割にはけっこうな文字数と写真数になってしまいました。絞りきれない!っていうのが正直なところです。

 

うーん、雲南め。また行こうっと。

 

麗江古城から日帰りで行ける小さな街「白沙鎮」の記録は、こちらをご覧ください。 

www.kokeshiyamada.com

  

※現地でのツイートには、「#雲南散歩2017」とハッシュタグをつけています。

ここに載せてない小ネタもございますので、ご覧くださいまし。

 

辺境中国:新疆、チベット、雲南、東北部を行く

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西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)

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深夜着の成都双流空港。仮眠室のない空港の椅子であゝ野宿…(2017年10月)

2017年10月16日の深夜0時40分に着いちゃった成都空港。

さすがジャイアントパンダ保護区のある四川省

パンダがお出迎えです。

 

それはともかく、翌日に乗るのは朝6時15分発の麗江行きの便。

ってことは、寝るしかありませんよ。空港内に。

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もちろん空港の外に出ればホテルはあるのですが、早朝までの限られた時間内にホテルまで行って戻ってくる時間がもったいないのです。

 

事前に調べたら、空港内の椅子で寝るしかないようでしたが、 

 「もしかしたら西安の空港のように仮眠ボックスがあるかもな〜」という淡い期待がありました。

なにしろ発展のスピード著しい中国。商売っ気まんまんの中国。

であれば、私が到着するまでに仮眠ボックスが設置されていてもおかしくない!

ていうか設置しといてよ!プリーズ!!!!

 

と願ってましたけどね、無かったよね、仮眠ボックス……。

 

とはいえ、往生際悪く「少しでも快適な場所に寝たい」と思い、ダメ元で乗り継ぎ客用の休息室へと向かってみました。

深夜1時過ぎで体はヘトヘト。

そんな状態でキャリーケースを引っ張って、上の階に移動するだけでもしんどいんですけどね……

少しでも気持ちよく寝たいじゃないですか、人間だもの。

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はい、休息室は閉まってる。またしても期待はあっさり裏切られました。

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というわけで結論です。

乗り継ぎのために成都空港内で寝ようと思ったら、出発ロビーの椅子に寝るしかない。

(2017年10月16日時点)

 

 

 

というわけで、見事に空港の椅子に寝るハメになったのですが、わたしなりに色々と工夫して、それなりに寝ることができ、体調も崩しませんでした。

このときの成都空港での体験をもとに書いたのが、こちら。

www.kokeshiyamada.com

 

 

 

涙を流し口から火をふく、四川料理の旅 (KanKanTrip)

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野宿入門―ちょっと自由になる生き方 (草思社文庫)

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福州「三坊七巷」で出会ったイイ顔の扉たち などなど

あれは、まだ春秋航空がマイナー路線にもバンバン飛行機を飛ばし、毎月999円セールで大盤振る舞いしていた2016年のことじゃった。

関空から福州行きの航空券がお安く買えたので、とりあえず行ってみたのでした。

 

福州って、どこやねん?って感じでしょ。

私も航空券を買うまではそうでした。

福建省の中ではそこそこの大きさの都市ですが、観光地としてはあまり有名ではありません。

 

しかし!

行ってみたら、けっこう面白かったのですよ。

 

福州で行くべき観光スポットといえば、「三坊七巷」。

古い街並みが修復されて保存されているエリアです。

バス停「三坊七巷」で下車してちょいと歩きますので、百度地图を見るか現地の人に聞いてください。

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ところで、三坊七巷とは?(以下、「地球の歩き方」より)

三坊とは、衣綿坊、文儒坊、光禄坊の3つの通り、七巷とは、楊橋巷、郎官巷、塔巷、黄巷、安民巷、宮巷、吉庇巷の7つの路地のことをいう。この三坊七巷の歴史は古く、唐代に形成され、現在でも明、清の時代の建造物がいくつも残っている。

 

三坊七巷のメインストリート。

夕暮れどき、なかなかの趣でしょでしょ。

おそらく近隣の人であろう人々でけっこう賑わっております。 

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中国の観光エリアでおなじみのスターバックス、やっぱりありました。

暗闇に浮かび上がる例のトレードマーク、けっこう怖いんですけど。

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せっかくなので、入ってみました。

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中庭の大木を囲むように席があり、2階席から中庭の様子を眺めることもできます。

店内のライトも、こころなしか中華風で素敵ですの。

 

マクドナルドとハーゲンダッツも、街並みに溶け込む外観になっております。

こんなに地味なマック、なかなか見れるもんじゃありません。 

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この三坊七巷を夕方から夜にかけて散策してみて、とても私好みなエリアだと判明したので、翌朝 早めの時間に再び訪れてみました。

 

下の写真は、メインストリートから路地(巷)に入った様子です。

わたくしにとって三坊七巷の見どころといえば、この路地なのですよ。

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まだ観光客はほとんどいない時間帯です。

人が少ない隙に、撮るべし撮るべし。

 と、調子に乗って撮りまくったのが、路地に点在する頑丈な扉たちです。

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中でも鬼のような形相のドアノッカーのバリエーションが楽しい!のです。

このタイプのドアノッカーは中国各地で見られるものですが、三坊七巷では扉のつくりも頑健で素晴らしく、そのコーディネイトを見るのが眼福ですの。

 

旅行中にこのドアノッカーのことをツイートしたら教えてもらったのですが、これらは「兽面衔环」というスタイルとのこと。

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もう、とにかくご覧くださいまし。

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このタイプは日本の寺社でも見かけますよね。

私は勝手に「乳首ピアス」と呼んでますけど。

右側、見るからに痛そうです。

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左の金具、周囲に漢字が張り巡らされているのですが、残念ながら私には読めません。

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 この金具、魚が面白いなと思って撮ったのですが、1年後の今になって気づきました。

「水郷 - 周荘」と書いてありますね。周荘は、上海近郊にある水郷古鎮です。

ということは、周荘のお土産か何かで買ってきて取り付けたのでしょうね。 

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このタイプは珍しい。鍵の役目はぜんぜんないのですね。

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さて。

頑強でいい顔した扉たちに続いて、消火栓の出番です。

なぜか三坊七巷では消火栓すら絵になるのでした。良い!

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とまあ、人が少ない時間帯を狙って撮りまくっていたのですが、出勤時間帯になると、メインストリートを電動バイクがわんわん走ってきます。

私にとっては激写スポットでも、現地の人にしたら単なる通勤ルートなのでした。

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なお、観光客が増える時間帯になるとバイクは通行止めとなり、バイクで走ろうもんなら見張り番のおっちゃんにものすごい剣幕で叱られます。 

 

路地をひと通り散策した後に、メインストリートで朝ごはん。

中華圏ではおなじみ、魚のすり身の中に肉餡が入ったアレです。

これをオーダーすれば、だいたい間違いないのです。

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さて。

博物館などがオープンする時間になったら、入るべし入るべし。

※この「〜べし〜べし」が「明日のジョー」のセリフだとわかる人はいますかね?

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ここここ、これこれ。この人!

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「あ。修復中なんだ」とさらりと流したあと、それが人形だと気づいたときの

ギャッ!

 

この2人もですよ… 

右のおじいさんの髪の乱れぶりのリアルさよ…

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お次は、この博物館です。

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この彫刻。おわかりいただけるだろうか? 

おそらく1本の木から彫り出しているのですが、右の奥行きをご覧ください。

ひとりで展示を見ながら、思わず感嘆の声がお口から漏れ出てしまいましたよ。 

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一体どうやって、この奥行きのある表現を、この細かさで彫り出したんですかねえ。

と、おもわず春日三球になってしまいます。

 ※この「春日三球」の意味がわかる方、いらっしゃいますか?

 

 

 

てな感じで、路地を歩き回ってイイ顔の扉を見たり、博物館に入ってみたりとお腹いっぱいになる福州の三坊七巷でございました。

 

反対側から歩いてきたので、私にとってはこの門が出口となりました。

うーん。違う街の名前が書いてありますけど。

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中国の観光スポットには、このように警察官が配備されておりますので、善人の皆さんはご安心ください。

背中にSWATと書いてあって若干ビビりました。

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以下は、三坊七巷とは関係ないけど、福州の小ネタちゃん3発です。

 ↓ ↓ ↓

中国・福建省のカフェでテッドと密会中のくまモン

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経営は大丈夫なのか? と思わずにはいられない逆風珈琲。

逆境ナイン」みたいなもんでしょうか?

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ゴミ捨て場に孫悟空が放置されているという、きわめて中国的な光景。 

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これで

“福州「三坊七巷」で出会ったイイ顔の扉たち などなど”

おしまい!

 

 

Amazonへのリンク】

福州は福建省省都。ここから足を伸ばしてアモイへ。

アモイからさらに福建土楼に行くのもオススメです。

 

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重慶から日帰りで行く 万霊古鎮(万灵古镇)。見どころは斜め下に有り

6月に訪れた上海近郊の西塘に続き、9月の重慶旅でも古鎮に行ってまいりました。

その名は「万霊古鎮」。

何やらご利益がありそうなネーミングですね。

 

さっそく、重慶からの行き方をご紹介。

行き方だけが知りたい方は、下記のショートバージョンをご覧ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

重慶軌道「石橋舗」駅から南へ700mの陳家坪バスターミナルから「荣昌」行きのバスに乗車。片道49元。

約2時間で荣昌のバスターミナルに到着。

「万灵」行きのバスに乗車。片道4元。

約30分で万霊古鎮の入り口の近くに到着。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

以下はロングバージョンです。

 

まずは、重慶から荣昌のバスターミナルを目指します。

重慶軌道 1号線の「石橋舗」駅から15-20分ほど歩いて、陳家坪バスターミナルへ。

(駅からけっこう歩くので、もし他の便利なバスターミナルから荣昌行きのバスが出ていることが判明したら、そっちを使った方がよいです) 

 

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重慶→荣昌は、片道49元。

私が買ったのは朝10時の便です。

当日に買いに行きましたが、余裕で買えました。(2017年9月現在)

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自分の爪が汚いのが気になる。見逃してください。

 

改札前の掲示板で、自分の乗るバスがどんな状態かチェックしましょう。

たぶん、こういう意味だと思います。 

【正在検票】時間通りに改札が行われます

【班車未到】使う車両が、まだ到着していません

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私が乗ったバスは10時頃に重慶を出発し、途中の休憩なしで12時頃に荣昌のバスターミナルに到着しました。

 

ちょうどお昼どきだったので、荣昌でご飯をいただくことに。

付近には、食堂がいっぱいあります。

 

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威勢良く呼び込みをしていた写真のお店で、トマト卵炒めをオーダー。

ご飯つきで10元ですが、とても食べきれないと判断しご飯は断りました。

很好吃 →でもご飯なしだと味が濃いな →お茶で中和(この繰り返し)

このお茶が香ばしくてたいへん好みな味だったので、名前を聞いてくればよかったな。今さらだな。

旅の後悔は、本当に取り返しがつきません。

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腹もふくれたところで、いよいよ万霊行きのバスに乗ります。

バスターミナルの掲示を見ても、どのバスに乗ればよいのかわからなかったので、窓口の人にこれを見せました。

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その結果、出してくれたのが、こちらの切符です。

霊=簡体字で「灵」なのですね。

バス乗り場で「万霊」の文字で探してたから、ぜんぜんわからなかったのですね。

例によって簡体字が、元の漢字(靈)と違いすぎですから……。

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約30分で、万灵に到着。

到着したバス停から、来た道を戻るように進みます。

 

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無事に万霊古鎮の入り口に着いたのだが、これは一体……。

なんだ、このハリボテみたいな街は……。

なぜか西部劇のような趣も感じるのだが。

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この時点では、「ぜんぜん古鎮ちゃうやん…重慶からはるばるやってきてこれかよ」と絶望みを感じていたわたくしですが。

 

ご安心ください。

この看板のある門をくぐって下に降りていきましょう。

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よ、良かった……。

どうやら、この向こう側には古い建物が残っているようです。

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 そうそうそうそう! これやがなこれやがな。

と、ちゃんと古い建物が残っていることに満足しながら歩いていると、第二の絶望が押し寄せてきました。

 

こちら、古い状態の煉瓦づくりの壁。

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それに似せたと思しき、新しい壁。

ってあんた!グレーのコンクリートに白い線を引いただけって……。

せっかくの古鎮の趣が台無しですけど。

いくらなんでも、雑すぎない?と、ここで再びの絶望感。

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しかし、気をとりなおして再び歩き始めましたら、いい顔の瓦があって、再び私を歓喜させるのでした。

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入り口のハリボテ感と雑なつくりの壁には凹みましたが、以降は順調に古い街並みを楽しむことができました。

 

わたくしの大好きな、赤い提灯たちよ。

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このあたりは、おそらく日本でいうところの「重要伝統的建造物群保存地区」みたいな感じで、普通の民家も文化財として保護されているようでした。

そこで何が起こるかというと…。

 

古い建物の入り口がオープンになっており、家財道具が見える状態になっていたので、「古い民家を保存した展示館かな?」と思って中に入ったのです。

ん?なぜか壁のカレンダーは2016年バージョンだが……。

と、建物の奥を覗いてみると、普通に人が住んでいるのでした。

 

ぎゃっ!ごめんなさい。

展示ではなくて、普通に民家だったのですね。

そっと外に出ました。

 

では、安心して眺め回せる建造物はというと……

25元でこのチケットを買えば、入場料が必要な建物3つを見学することができます。

もちろん、それぞれの入り口で10元払って入場してもOKです。

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例えば、この湖廣會館。

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湖廣會館の中です。

この時、外の通りからは賑やかな観光客の声が聞こえてきたのですが、中にいるのは私だけ。

この誰もいない廊下の椅子に座って、ぼけっと窓枠の透かし彫りやらを眺めている時間の贅沢なことよ。

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この建物に入るまでは漫然と歩いていた古鎮ですが、ここで私なりの散策テーマを見つけました!

こいつです。(左側の柱)

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こいつです。(右側の柱)

かなり磨耗してしまっていますが、私にはうさぎに見えます。

はて?実際はどうなんでしょうか?

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とにかく、この柱を支える石造りの礎を見てから、古鎮歩きの視点が定まりました。

この古鎮は、柱の下にある石が面白いようだ。

以後、斜め下を見ながら歩こうと決めたのです。

 

柱を支える、このような土台を「礎石」ということを、さきほど知りました。

そこで断言します。

万霊古鎮の見どころは、礎石!礎石!礎石!

みなさん、歩くときは斜め下を見てください。

 

では、どうぞ。

まずはシンプルタイプから。

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丸い部分にうっすらと線が見えるのですが、何が描かれているのかわかりません。

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円形と四角の間に、六角ナットをはめ込んだタイプ。

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続いて、丸い部分を何らかのモチーフで支えるタイプ。

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右側は、柿の実に見えるのですが、どうでしょう?

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続いて、万霊古鎮でもっとも多く見かけた、細かい彫りが入った礎石群です。

 

梅に鶯かな

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葡萄?

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以下、何らかの植物かと思われますが、わからない群。

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出た!これならわかるよ。龍だよ。

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以上、目についた礎石をざっとご紹介しました。

私は古鎮歩きの途中から礎石ウォッチングを始めましたが、最初から着目していれば、まだまだいっぱい見つけられたと思います。

 

ちょっとマニアック方面に寄りすぎましたので、一般受けする景色もご紹介しますね。

そもそも古鎮っていう時点で、一般受けはゼロなんだけども。

 

万霊古鎮といえば、この橋。「大橋」というそうです。

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どんよりと立ち込めた雲のせいか、むやみに不穏な空気感を漂わせております。

ときおり軍用機が上空を横切る音も聞こえてきて、さらに不穏度が増し増し。 

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この橋のこの磨耗ぶりを見て、この古鎮の歴史を思い知ったのでした。

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階段も、このすり減りぶりです。

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礎石に続いて、万霊古鎮の見どころその2は、この磨耗ですね。

時間だけが作り出すことのできる造形、それは磨耗。

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以下、取って付けたように貼る、古鎮らしい建物でございます。

 

 

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なお、この界隈の家々はむやみにオープンでありまして、テレビの画面までもがモロ見えでしたので思わず撮影してしまいました。

何ではるばる中国の古鎮までやってきてドラえもんなんでしょうかね。

一気に日本へ連れ戻される感がすごい。

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以上で、万霊古鎮の散策はおしまいおしまい。

 

喧騒度ゼロ。ひっそりした重慶の下浩老街を歩いてきた

重慶に行く前にリサーチして、ここには絶対に行く!と決めていた街。

それが下浩老街です。

訪れたのは、2017年9月頭の土曜日。

 

わたくし、中国か台湾に行くときは、できるだけ「老街」に行くことにしております。

そもそも老街とは何か?

実は私も定義は知らないのですが、読んで字のままだと思います。

古い建物・街並みが残っているエリアです、たぶん。

 

重慶の下浩老街のことを知ったのは、エイビーロードのこの記事

さらに、NHK「まいにち中国語」のテキストの口絵でも取り上げられていました。

 

〜寄り道〜

NHK「まいにち中国語」のテキストでは、「老街古道」という連載が続いており(※)、「これは私のための記事ですよね?ね?」と思いながら読んでおります。

中国の老街の記事は日本で貴重ですので大変助かります。

ぜひとも連載をまとめて単行本を出していただきたいです。

(※2017年10月現在)

 

〜本道へ〜 

さて、下浩老街へと参りましょう。

 

最寄駅は、重慶軌道6号線の「上新街」駅です。

駅を出て、重慶を代表する巨大な橋「東水門大橋」方向へ歩きます。

 

右側を見ながら歩くと、道路脇に「ここから下に行けそうだなあ」と思える道がありますので、降りていきましょう。

私が行ったときは、道の周辺に瓦礫が積み上がり、足元はガタガタで、「はて?ここは入っていい場所なのだろうか?」という様相でした。

 

不安を感じながら歩いていると、前方から一眼レフをぶら下げた若者が2人。

少なくとも、現地の人が街歩きをするエリアではあるようです。

 

さらに進むと数人の女子グループも目に入り、「一応、観光地ということになっているのだな」と安心しました。

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わたくし好みの古い建物たちが、静かにたたずんでおります。

あえて「静かに」と書きますのは、重慶の繁華街はうるさいほど賑やかだからであります。

その喧騒に慣れた状態でここにたどり着いたので、静けさが身にしみたのでした。 

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以降は、ひたすら古い建物たちを眺めまわしながら、そろそろと歩きます。

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あまりにも静かなので、人は住んでいないのかもしれないなあ。

と思っていると、ぽつぽつとお年寄りの姿が見えるのでした。

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おそらく、下浩老街にあるほとんどの建物が廃墟だと思われます。

というのも、「拆(chāi)」という字をたびたび見かけました。

拆は「取り壊す」という意味なのです。

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私はいつも一人旅ですので、歩きながら大声を出すことはないのですけども、それは置いといても、ここでは声を出すのがはばかられるのでした。

声を出したとしても、まわりの静けさの中に吸い込まれてしまいそうです。

よく森を形容するフレーズとして使われる「鬱蒼とした」という表現が似合います。

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ブラックジャックな 猫が見守るこの配管、まだ現役なのでしょうか。

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 静かに静かに歩いてきた下浩老街散策も、そろそろ終わりです。

入ってきたのとは反対側の、出口っぽい階段を上って街の外へ出ます。

 

階段を上りきって振り返ると、この看板が私を問い詰めてきました。 

「取り壊し区域。安全に注意。入らないでください」

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 わーーーーーー! ごめんなさいごめんなさい。

誰に対してだかわかりませんが、とりあえず謝ります。

 

すでに散策を終えた後でこの看板に遭遇して良かった。

こっちから入場しなくて良かったです。

 

皆様も、絶対にこっちから入らないでくださいね。

もちろんあっち側からも入ってはダメですよ。