あれは、まだ春秋航空がマイナー路線にもバンバン飛行機を飛ばし、毎月999円セールで大盤振る舞いしていた2016年のことじゃった。
関空から福州行きの航空券がお安く買えたので、とりあえず行ってみたのでした。
福州って、どこやねん?って感じでしょ。
私も航空券を買うまではそうでした。
福建省の中ではそこそこの大きさの都市ですが、観光地としてはあまり有名ではありません。
しかし!
行ってみたら、けっこう面白かったのですよ。
福州で行くべき観光スポットといえば、「三坊七巷」。
古い街並みが修復されて保存されているエリアです。
バス停「三坊七巷」で下車してちょいと歩きますので、百度地图を見るか現地の人に聞いてください。
ところで、三坊七巷とは?(以下、「地球の歩き方」より)
三坊とは、衣綿坊、文儒坊、光禄坊の3つの通り、七巷とは、楊橋巷、郎官巷、塔巷、黄巷、安民巷、宮巷、吉庇巷の7つの路地のことをいう。この三坊七巷の歴史は古く、唐代に形成され、現在でも明、清の時代の建造物がいくつも残っている。
三坊七巷のメインストリート。
夕暮れどき、なかなかの趣でしょでしょ。
おそらく近隣の人であろう人々でけっこう賑わっております。
中国の観光エリアでおなじみのスターバックス、やっぱりありました。
暗闇に浮かび上がる例のトレードマーク、けっこう怖いんですけど。
せっかくなので、入ってみました。
中庭の大木を囲むように席があり、2階席から中庭の様子を眺めることもできます。
店内のライトも、こころなしか中華風で素敵ですの。
マクドナルドとハーゲンダッツも、街並みに溶け込む外観になっております。
こんなに地味なマック、なかなか見れるもんじゃありません。
この三坊七巷を夕方から夜にかけて散策してみて、とても私好みなエリアだと判明したので、翌朝 早めの時間に再び訪れてみました。
下の写真は、メインストリートから路地(巷)に入った様子です。
わたくしにとって三坊七巷の見どころといえば、この路地なのですよ。
まだ観光客はほとんどいない時間帯です。
人が少ない隙に、撮るべし撮るべし。
と、調子に乗って撮りまくったのが、路地に点在する頑丈な扉たちです。
中でも鬼のような形相のドアノッカーのバリエーションが楽しい!のです。
このタイプのドアノッカーは中国各地で見られるものですが、三坊七巷では扉のつくりも頑健で素晴らしく、そのコーディネイトを見るのが眼福ですの。
旅行中にこのドアノッカーのことをツイートしたら教えてもらったのですが、これらは「兽面衔环」というスタイルとのこと。
もう、とにかくご覧くださいまし。
このタイプは日本の寺社でも見かけますよね。
私は勝手に「乳首ピアス」と呼んでますけど。
右側、見るからに痛そうです。
左の金具、周囲に漢字が張り巡らされているのですが、残念ながら私には読めません。
この金具、魚が面白いなと思って撮ったのですが、1年後の今になって気づきました。
「水郷 - 周荘」と書いてありますね。周荘は、上海近郊にある水郷古鎮です。
ということは、周荘のお土産か何かで買ってきて取り付けたのでしょうね。
このタイプは珍しい。鍵の役目はぜんぜんないのですね。
さて。
頑強でいい顔した扉たちに続いて、消火栓の出番です。
なぜか三坊七巷では消火栓すら絵になるのでした。良い!
とまあ、人が少ない時間帯を狙って撮りまくっていたのですが、出勤時間帯になると、メインストリートを電動バイクがわんわん走ってきます。
私にとっては激写スポットでも、現地の人にしたら単なる通勤ルートなのでした。
なお、観光客が増える時間帯になるとバイクは通行止めとなり、バイクで走ろうもんなら見張り番のおっちゃんにものすごい剣幕で叱られます。
路地をひと通り散策した後に、メインストリートで朝ごはん。
中華圏ではおなじみ、魚のすり身の中に肉餡が入ったアレです。
これをオーダーすれば、だいたい間違いないのです。
さて。
博物館などがオープンする時間になったら、入るべし入るべし。
※この「〜べし〜べし」が「明日のジョー」のセリフだとわかる人はいますかね?
ここここ、これこれ。この人!
「あ。修復中なんだ」とさらりと流したあと、それが人形だと気づいたときの
ギャッ!
この2人もですよ…
右のおじいさんの髪の乱れぶりのリアルさよ…
お次は、この博物館です。
この彫刻。おわかりいただけるだろうか?
おそらく1本の木から彫り出しているのですが、右の奥行きをご覧ください。
ひとりで展示を見ながら、思わず感嘆の声がお口から漏れ出てしまいましたよ。
一体どうやって、この奥行きのある表現を、この細かさで彫り出したんですかねえ。
と、おもわず春日三球になってしまいます。
※この「春日三球」の意味がわかる方、いらっしゃいますか?
てな感じで、路地を歩き回ってイイ顔の扉を見たり、博物館に入ってみたりとお腹いっぱいになる福州の三坊七巷でございました。
反対側から歩いてきたので、私にとってはこの門が出口となりました。
うーん。違う街の名前が書いてありますけど。
中国の観光スポットには、このように警察官が配備されておりますので、善人の皆さんはご安心ください。
背中にSWATと書いてあって若干ビビりました。
以下は、三坊七巷とは関係ないけど、福州の小ネタちゃん3発です。
↓ ↓ ↓
経営は大丈夫なのか? と思わずにはいられない逆風珈琲。
「逆境ナイン」みたいなもんでしょうか?
ゴミ捨て場に孫悟空が放置されているという、きわめて中国的な光景。
これで
“福州「三坊七巷」で出会ったイイ顔の扉たち などなど”
おしまい!
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