ウラジオストク旅行でいちばんワクワクした時間。
それは巨大な市場に着いたときでござる!
今回は、ウラジオストクのちょい郊外にあるキタイスキー市場の模様をお届けしまする。
【目次】
- 1. キタイスキー市場への行き方
- 2. キタイスキー市場で日用品を買ってみる
- 3. ロシアらしい生鮮品たち、そして再びの日用品
- 4. ロシア語能力=ゼロでお昼ご飯をオーダーする
- 5. なんでもアリ! 路上のフリマを見て歩こう
1. キタイスキー市場への行き方
そもそも、その日の自分ミッションは、「路面電車に乗る」だったのです。
そこで路面電車の駅を目指し、ウラジオストク駅前のバス停から31番バスに乗り「スポルチブナヤ」へ。
バスから降りるときは、この看板を目印にどうぞ。
バス車内に電光掲示板とか車内放送とか親切なシステムはないので、自力で頑張って降りてください。
(Googleマップを立ち上げてみておくといいかもです。わたしは使ってませんが)
スポルチブナヤのバス停から路面電車の駅に向かっていたら、目の前に市場があるじゃないですか!
「ちょっとだけ見ていこう」と思って中に入ったが最後(いや始まり)。
2. キタイスキー市場で日用品を買ってみる
まずは、目の前にあった建物の中に入ってみました。
目に飛び込んできたのは、おもちゃ屋さんの店頭にディスプレイされている中国メーカーのドローンたち。
「ああ、おもちゃ扱いなのか…」ということと、ドローン界隈のmade in Chinaの強さに圧倒されました。
※写真を撮ったのですが、のちに建物内は撮影禁止と気づいたので、削除。
続いて気になったのは、文房具屋さんです。
ここでは、ペラッペラのノートが1冊5ルーブル(10円)!
即買いやろ!ってことで10冊購入。それでも100円ですからね。
ペラペラだからこそ、旅行用の筆談ノートやメモ帳に重宝します。
まあ本音を言うと、メルカリで販売してみようかなという魂胆もございます。
裏側を見ると九九の表があるので、算数のノートかなと。
ほかに建物内のお店には、洋服屋さん、雑貨屋さんなどが入っておりまして。
日用品を見ると、圧倒的に中国製品ばかりなのですよね。
なぜわかるかといえば、パッケージの表記が中国語なのです。
ウラジオストクで感じたことは、観光客の数にしろ、大量生産品の産地にしろ、中国!圧倒的に中国!日本製が元気なのは、自動車ぐらいでしょうかね。
3. ロシアらしい生鮮品たち、そして再びの日用品
屋外には生鮮品を扱うお店も大量に並んでおりますよ。
ロシアの野菜といえばビーツしか思い浮かばなかったのですが、実はトマトの品揃えが幅広い!形も大きさも色もさまざまなものが並んでおりますでしょ。
くびれのあるトマトなんて、初めて見ましたよ!
今思えば、少し買って食べてみればよかったです。
この市場で再会したのは……お前。そうお前だよ。
前日におしゃれレストランでボルシチに添えられてきた「旨味の塊」こと豚の脂身の塩漬け「サーロ」です。
こんな塊でどっさりと売られているんですなあ。
キタイスキー市場で驚いたのは、アメ横で「いらっしゃーい!」とダミ声で声をかけられるように、お店の人に次々と「パジャールスタ」って声かけされることです。
パジャールスタって、英語の「Please」「どういたしまして」的な意味だと理解していましたけど、声かけにも使えるのか!どんだけ汎用性高い言葉なんだ!と。
広大な、広大なスタイスキー市場。
見ても見てもキリがないんですけど、とりあえず生鮮食品は旅行者には買えません。
そこで、普通に使えそうなものを見繕ってみました。日用品です。
まずは鍋つかみ。
適当にざざーっと縫った感じの鍋つかみ:2枚で100ルーブル。
柄も文字も途中で切れております。
可愛いものや洗練されたものを見慣れた目に、ぐいぐい存在感を主張してくるタオル。西側の資本主義に飼いならされていないデザインがハラショー!
レトロなペラペラタオル:3枚で100ルーブル。
この生地の薄さ。乾きやすいという点で、実は旅行に向いています。
左の水色タオルの背景をご覧ください。
岩の表現が中国の山水画めいております。
なんでも「キタイスキー」とは中国のことで、売られている雑貨の多くは中国製なのだとか。前述したように、中国語が入ったパッケージの日用品をやたらに見かけました。
このタオルも中国製なのかもしれませぬ。
しかしながら、よく中国に行くわたしでも、中国本土でここまでアレな柄は見たことありません。
一方、ちゃんとロシアらしいものもございます。
普通に可愛くてツッコミどころのない紙ナプキン:68ルーブルです。
続いて、キッチュなパッケージのチョコレート。
一般的な板チョコが100ルーブルする中、25ルーブルという破格値です。
右の写真の2枚を購入しました。
裏側の消費期限を見ると、それぞれ「03.10.17」「06.10.17」となっており、3年も違ってて怖いんですけど。
そもそもこれ…西暦じゃないよね。西暦だったとしたら、それはそれで怖い……
食べずにオブジェとして使った方がよい気がしてきました。
※ 2018年7月3日追記
上記のチョコレートの日付は、2017年10月3日とお尻から読むことを今日知りました。
しかし、製造が2017年だったとしても賞味期限が2017年だったとしても、不安は残るのであります。食べていいのでしょうか?
※ 2019年7月7日追記
ウラジオストクで購入した上記のチョコ、美味しいとは言い難いですが、普通に食べてます。お味の件は、時間がたちすぎたせいかもしれません。
日本の薬局で見てもなんとも思わない目薬とかアンメルツヨコヨコも、極東ロシアで見ると「おおお!ここでも売ってるんだ!」と妙にテンションが上がってしまいます。
右は、パッケージから判断するにインコの餌ですね。
それぞれのインコがキメのポーズで餌をアピる様子にグッときました。
4. ロシア語能力=ゼロでお昼ご飯をオーダーする
見ても見てもキリのないキタイスキー市場ですが、歩きすぎて足腰が死にそうだわお腹もペコペコだわで、ランチタイム。
目に入った中央アジア料理の店に入ってみることにしました。
足を踏み入れてギャッ!
おそらく外国人観光客は1人もいないし、英語のメニューもないっぽい……
ロシア語能力=ゼロのわたしにできることといえば…
そうですね。外の看板に載ってるメニューの中から食べたいものを撮って(上の2枚の写真)、お店の人にみせることですね。これでバッチリです。
ほら。写真通りのものが出てきました!(そうでないと困ります)
左側のスープは、名前は知りませんがウズベキスタンの食堂でも食べたことあるやつ。
右は……中央アジアの、いわば餃子ですね。
中身のお肉はもちろん羊。ぶつ切りにした羊の肉汁がじゅわーん。
この2品とポットになみなみと注がれたお茶を含めて200ルーブル弱です。
街中のスタローヴァヤより、さらに割安感があります。
【ロシア語ミニ講座】
お茶はロシア語で「チャイ」なので、簡単ですね。
そして「チャイ」とオーダーすると、お店の人が何かを聞いてきます。
私はまっっっっっったく聞き取れないのですが、たぶんこう言っていますよ。
「緑茶と紅茶、どっちにする?」
そしたら、「グリーン」もしくは「ブラック」と答えれば良いです。
わたしはウズベキスタンの経験からこれを学びました。
(これで通じなくても責任は持てないので、あとは自力でヨロシク)
このお茶のポットも、まさにウズベキスタンで見たものとそっくり!
と、中央アジア色の濃いお店なのですが、相席になった目の前のおっちゃんが食事中にちょいちょい飲んでいたものがウォッカだと判明したとき……
「ああ、ここは確かにロシアなのだわ」と思いました。
なお、この店で食事をしていたのは、わたし以外はオール男性。
入り口には特に「女人禁制」などとは書いていなかったと思うのですが、中央アジア文化圏では、女性はあまり外食しないのかな? などと考えました。
さて。腹もくちたところで、市場歩きの午後の部スタート。
5. なんでもアリ! 路上のフリマを見て歩こう
キタイスキー市場から、ルガバヤ市場の方向(違うかも)へ歩いていくと、張り紙に彩られたトンネルがあります。
写真のおじさんのように、長身の方はご注意くださいまし。
市場の短いトンネルを抜けると、パラダイスであった!!!
こんな風に、地面に敷物を敷いてフリマ状態でいろんなものが売られているのです!
とにかく家にあるものを持ってきた感じが好きです。
ここをウロウロしながら「わたしがロシア関係の食器や本などの目利きだったら、仕入れて日本で転売するのに」と、極東ウラジオストク郊外の露店まで来て、商売のことを考えるのでした。
この露店で買ったのは、いかにもロシアらしいピンバッジたちです。
ピンバッジの市場価値とかわかんないから、もう自分が可愛いと思ったものを買おう!と決めました。(それが普通の買い方か…)
しょっぱな手にとった、モスクワオリンピックマスコット「ミーシャ」のピバッジは250ルーブル(約500円)。その時は「高!」と思って買わなかったのですが、日本でのカフェ1回分です。買えばよかった……です。
でも、知名度のあるミーシャで相場感がわかりました。
ほかの無名キャラのピンバッジはだいたい50ルーブルか100ルーブルで買えたので、中腰で1個1個をなめるように吟味して買ってきましたよ。
わたくしの戦利品は、こちらでございます。
この動物たちは、各50ルーブル。
縁取りが凝っている飛行物体たちは、各100ルーブル。
これって、詳しい人が見たら機体まで識別できるのかしら。
左:この赤いロケット!いかにもソ連って感じだったのでチョイス。
右:おじさんの説明によると、ロシア各地の特徴をピンバッジで表現したシリーズらしく、これはイルクーツク(と後でツイッターで教えてもらいました)。
なお、この露店たちは、路面電車の線路ギリギリに設営されているのですね。
ってことは……路面電車からいい感じの動画が撮れるのではないか? と撮ってみました。
「キタイスキー市場あたりの路面電車の車窓から」どうぞ。
ウラジオストクのスタイスキー市場辺りから乗った路面電車の車窓から。
— こけし山田 (@kokeshiyamada) 2018年7月1日
家にあったものを持ってきて地面に並べたような露店、ほんと好き。
服、お皿などの日用品、本、レコード、ピンバッチ、色々あるんだよ pic.twitter.com/NOtepuXPf9
路面電車の中はこんな感じです。
ガタゴト揺れると、背中と尻を容赦なく直撃してくる木製の椅子。
わたしたち普段、日本の電車のソフティな椅子に甘やかされすぎ!
と実感いたしました。
車掌さんが手でちぎるタイプ(!)の切符をくれました。
これがまあ、レトロで可愛いのです。
てな感じで、巨大な巨大なキタイスキー市場巡り&路面電車への乗車体験を経て、また31番のバスに乗って、ウラジオストク中心部に戻りました。
やあやあやあ!
やっぱり、地元の人が行き交う市場って楽しいですね。
ロシア語ができなくても、なんとかなりましたので、皆様もぜひに!
ウラジオストクを訪れた際にはキタイスキー市場にお立ち寄りくださいね。
(なぜ、市場側の立場で誘っているのか)
ウラジオストクの基本情報は、こちらをどうぞ。
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