2016年12月頭に訪れた中国の西安で思いがけず愉快な動物たちに巡り会えたので、強引におすそ分けします。
まずは、西安城内の中心部にある鼓楼に参りましょう。
最寄は、地下鉄2号戦の「鐘楼(钟楼)」駅です。
この写真を見て、「ああ!鼓舞するってこういうことなんだ!」と言葉の意味がストンと腹落ちしました。
衣装や太鼓、沖縄のエイサーに似ていますよね。
さて。鼓楼の中でひときわ目を引いたのは、この子。
たぶんネズミなんですけど、現場に何の説明もなし!
どういう意図でカラフルに着色しているのか、いつ頃の作品なのか、さっぱりわかりませぬ。
ご存知の方、教えてください。
力強く上へ上へと吹き上がるヒゲ!(そもそもヒゲなのか?)
この左右非対称ぶりが……味わい?
目の下の毛はなんなの?もみあげなの?
獅子は、こんな具合。まっピンクに塗られたたてがみに緑色の顔。
ここまでカラフルに着色された獅子は、ほかでは見たことありません。
これもネズミ同様、解説がないので模様や着色の意図がわかりませぬ。
なお、鼓楼の中で一番ウケたのは、下の写真の赤いブツです。
消火設備があたかも展示物みたいな顔して鎮座してるのがツボにハマりました。
普通、展示物とは引き離して壁沿いに置かない?
「うちは絶対に火事を許さへんで!」という決意表明的な意図があるのかな。
お次は、場所を移動しまして「碑林博物館」です。
「貴重な石碑が林立する博物館」(by 地球の歩き方)という説明どおり、これでもかこれでもかと石碑やら石像やらが林立しています。
この博物館、行く前は「地味そうだな〜」という印象。
「まあ一応行っとくか」ぐらいのノリで入場したのですが、正解!!!!!
行ってみて大正解!!!
期待してなかったほど、良かった時の感動って大きいですよね。
あれです。あの現象が起こりました。
膨大な展示物の中から、まずは柱の上のアニマル軍団をどうぞ。
写真ではこれっぽちですが、現地に行くとこの数倍の量があり、その物量に圧倒されます。
その中からお気に入りの顔を見つけるのが楽しいのです。
中でもわたくしが勝手にジャンルを作って着目したのが「泣きそうな顔の獅子」。
ちょっと困ってるんですよ。
碑林博物館入り口の獅子。もの悲しげな離れ気味の目が、なんとも愛おしい。
獅子って、普通は威厳を感じさせるよう表現されてますよね。
しかし、碑林博物館で出会った一部の獅子は、威厳ゼロ。
こんなに情けない顔をした獅子達は初めてだよ〜〜
と、面白く感じたのです。
おそらく調べれば、「こういう獅子の表情にはこういう意味があって」となんらかの制作意図が判明すると思うのですが、今のところ不明です。
鼓楼のカラフルな鼠&獅子の意図も含めて、いつかわかればいいな〜とぼんやり思っています。
とりあえず頭の隅っこの引き出しに入れておいて、20年スパンで意味がわかれば良いなぐらいの感じです。
お次は、石碑を支える亀です。
否!否!否! 実は亀ではないのです。
碑林博物館について、西安旅行中に(金盾を突破して)こんなツイートをしました。
なぜ石碑は、亀🐢に乗せられがちなのか?
— こけし山田✈︎次は上海 (@kokeshiyamada) 2016年12月7日
@西安碑林博物館 pic.twitter.com/H4HoUc9aZL
このツイートを見た方からリプライで教えてもらったのですが、下で石碑を支えているのは亀ではなく龍の子供なんだそうです!!!!
以下、ウィキペディア「贔屓」の説明文を引用します。
中国の伝説によると、贔屓は龍が生んだ9頭の神獣・竜生九子のひとつで、その姿は亀に似ている。重きを負うことを好むといわれ、そのため古来石柱や石碑の土台の装飾に用いられることが多かった。日本の諺「贔屓の引き倒し」とは、「ある者を贔屓しすぎると、かえってその者を不利にする、その者のためにはならない」という意味の諺だが、その由来は、柱の土台である贔屓を引っぱると柱が倒れるからに他ならない。
「贔屓の引き倒し」の語源は、君たちだったんだね。
碑林博物館の別の展示室。これも贔屓なのかしら?
お次は、ぜんぜん別の公園で撮った龍です。
いや……これって龍なのかな?
亀に見えたものが、実は亀ではなかった。
という前例がある以上、これが龍に見えるからといって安易に龍と判断してはいけないのかもしれません。(疑り深くなっています)
最後は、西安最大の観光資源にして世界遺産「兵馬俑」に締めていただきましょう。
この馬の尻を見て、かなりの衝撃を受けました。
尻尾は別パーツなのかよ!
作りが精巧だからこそ、なんかこう…妙に生々しいんですよね。
もちろん、世間的におなじみの大量の兵馬俑が並んでいる様子も見ましたが、それはすでに写真で見たことのある光景の確認にすぎず。
兵馬俑に行ってきた証拠として写真も撮ったんですけど……
私としては、この馬の尻みたいに
「ふあああ。まさか尻尾がこんなことになってるとは思わなかった」
と、思いがけないモノに出会えるのがやっぱり楽しいのですわ〜
それが現地に行く面白さなんですわ〜
と、まとめっぽくまとめたところで、
西安の愉快な動物コレクション、おしまいおしまい。
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